土の処分方法|実家の庭とプランターの土を手放す順番

捨てにくいモノの始末

実家の片付けで最後まで残りやすいのが、庭とベランダの土です。空になった鉢が並び、古い培養土の袋が積まれ、花壇の土はそのまま。

自治体のごみの案内を見ても、土の欄が見当たらない。あるいは「収集できないもの」に入っている。ここで手が止まります。

先に整理しておくと、この記事が扱うのは家庭の庭・鉢・プランターの土です。建築や造成の工事で出る残土は、量の単位も頼み先も別の世界の話になります。

進め方は、量を数える、混ざり物を分ける、使い回せるか考える、それでも残るぶんの引き取り先を探す、の順です。費用も頼み先も、この量で決まります。当サイトは片付けや解体を請け負う事業者ではなく、公的資料をもとに手順をまとめる立場で書いています。片付け全体の順番は実家の片付けはどこからにあります。

  1. 土がごみとして扱われにくい理由
    1. なぜ集めてもらえないのか
    2. 自分の地域の扱いを確かめる3ステップ
    3. 電話の前に用意しておくこと
  2. まず量を数える(鉢と袋で見積もる)
    1. 量の目安と、向いている道
    2. 数えるときに一緒に見ること
  3. 土に混ざっているものを先に分ける
    1. 分けておくもの
    2. 分けたものの行き先
    3. 分け方の順番
  4. 鉢やプランターの処分も一緒に考える
    1. 素材ごとの目安
    2. 使える鉢は残す、譲る
  5. 園芸用の古い土は再生して使う道がある
    1. ふるって根と石を取る
    2. 再生材を混ぜる、天日に干す
    3. 混ぜる土をどう用意するか
    4. 使い回さないほうがよいとき
  6. 庭に戻すときの注意
    1. 敷地内で使うときの目安
    2. やめたほうがよい場所
    3. 戻す前にやること
  7. 園芸店やホームセンターで引き取ってもらえるか
    1. 確かめる3つのこと
    2. 引き取りが無い場合の考え方
  8. 業者に頼むとき(土だけか、家財と一緒か)
    1. 許可のことを条文で見ておく
    2. 頼める先
    3. 土だけを断られたとき
    4. 見積もりで伝えること
  9. 費用は量と運び方で決まる
    1. 金額を動かす3つ
    2. 何に対してお金がかかるのか
    3. 自分で運ぶときの注意
    4. 持ち込みと引き取りの分かれ目
    5. 比べるときの聞き方
  10. 庭の土や残土をまとめて処分するとき
    1. 工事とまとめる
    2. 空き家にする前に決めておく
  11. 片付けの途中で土を増やさない工夫
    1. 分けて置く
    2. 濡らさない、増やさない
  12. やってはいけないこと
    1. 避けたい4つ
    2. 敷地内との違い
  13. よくある質問
    1. 少しなら燃えるごみに混ぜてもよいですか
    2. 砂や砂利、鉢底石はどうなりますか
    3. 石やコンクリートのがらが混ざっています
    4. 相続した空き家の庭の土はどうすればよいですか
    5. 土のう袋に入れたまま出せますか
    6. 古い土に虫がわいています
    7. 引っ越し先へ持って行ってもよいですか
    8. 油や薬品が染みた土が出てきました
  14. まとめ
    1. 次にやること
    2. この記事で扱わないこと

土がごみとして扱われにくい理由

土を手放すまでの5つの順番

多くの市区町村で、土は家庭ごみとして収集されていません。理由は廃棄物処理法の書かれ方にあります。

同法第2条は「廃棄物」を次のように定義しています。「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(以下略)」。土砂は挙げられていません。

条文には「その他の汚物又は不要物」という包括的な言い方もあるため、列挙にないから廃棄物ではない、と単純には言えません。ただ、土砂をどう扱うかは条文に書かれていません。

なぜ集めてもらえないのか

同法第6条の2は「市町村は、一般廃棄物処理計画に従つて、その区域内における一般廃棄物を…収集し、これを運搬し、及び処分…しなければならない」と定めています。市区町村の義務は「処理計画に従って」であり、計画に載っていないものは収集の対象になりません。土がごみ案内の「収集できないもの」「処理困難物」の欄に置かれ、探しても見つからないのはそのためです。

自分の地域の扱いを確かめる3ステップ

  1. 市区町村のサイトで「ごみの分け方・出し方」を開き、「収集できないもの」「処理困難物」(自治体の設備で処理しきれないものをまとめた欄)の一覧に土があるかを見る
  2. 載っていなければ、清掃部門(環境課・清掃事務所など)へ電話する
  3. 聞き方はこうです。「園芸用の培養土が◯袋、鉢が◯個あります。収集していますか。していない場合、持ち込める先はありますか」

電話の前に用意しておくこと

量(袋と鉢の数)、混ざっているもの(根・石・鉢底石)、買った店が分かるかどうか。この3つを控えておくと、1回の電話で行き先まで決まりやすくなります。

(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第2条・第6条の2

まず量を数える(鉢と袋で見積もる)

玄関先に並べた鉢とプランター

判断はすべて量で変わります。少量なら自分で片づく道があり、量が増えると頼み先が変わり、庭一面となると工事の話に近づきます。

数え方は難しくありません。鉢とプランターの数、袋入りの土の数。この2つを数えるだけで、進む道がほぼ決まります。工事の世界で使うトンや立方メートルに換算する必要はありません。

まずは玄関先やベランダに並べて、数えてみてください。思ったより少ないことも、逆に多いこともあります。写真を1枚撮っておくと、電話で量を伝えるときに役立ちます。

量の目安と、向いている道

量の目安 状態のイメージ 向いている道
鉢・プランター数個、袋1〜2つ ベランダ、玄関先だけ 再生して使う、少量ずつ自治体の案内に従う
鉢10個前後、袋数個 庭の一角、家庭菜園の名残 園芸店の引き取り、回収を頼む
庭の土そのもの(花壇や畑をやめる規模) 掘り出しが必要な量 造園業者、解体や外構工事とまとめる

数えるときに一緒に見ること

鉢が割れているか、土が固まっているか、根が張ったままか。この時点で見ておくと、次の「分ける」作業が早くなります。

もう一つ、重さの感覚も持っておいてください。土は水を含むとかなり重くなります。乾いているときに動かすと、体への負担も、車に積める量も違ってきます。雨のあとは避けたほうが無難です。

土に混ざっているものを先に分ける

シートの上でふるいにかけた土

混ざり物があるまま持ち込むと、受け取ってもらえないことがあります。土として引き取る前提の窓口が多いためで、鉢や袋が混ざっていると「土ではないもの」の扱いになります。

分けるのは、量を数えた直後が効率的です。あとから分け直すと、袋を開け直す手間が増えます。持ち込み先や業者に量を伝えるときも、分けたあとの数のほうが正確になります。

作業は屋外で、シートを敷いて行います。乾いた日を選ぶと、ふるいにかけやすくなります。

分けておくもの

  • 鉢・プランターの容器(プラスチック・素焼き・陶器で自治体の区分が変わります)
  • 根や枯れ枝(大きな根や枝は庭木の伐採側の話になります)
  • 石・砂利・鉢底石
  • 肥料や培養土の袋、ラベル、支柱、ネット
  • コンクリートのがら(古い花壇の縁など。混ざっていると受け入れ先が変わります)

分けたものの行き先

分けたあとは、それぞれ別の行き先になります。根や枝は可燃ごみか剪定枝、石や砂利は土と同じ扱いになることが多く、袋やラベルはプラスチックの区分。同じ日に全部出せるとは限らないので、ごみ案内で日程を先に見ておくと二度手間になりません。

分け方の順番

大きいものを手で取り、次にふるいで根と石を落とします。ふるいは園芸用のもので足ります。ここまでやると、残った土だけを量として扱えるようになります。

容器そのものは、次の「鉢やプランターの処分も一緒に考える」でまとめます。ここでは土から離すところまでを済ませてください。

鉢やプランターの処分も一緒に考える

素材ごとに分けた鉢

土だけを片づけても、鉢とプランターが残ります。数が多いと、こちらのほうが手間になることもあります。土と容器は行き先が別なので、分けて考えてください。

容器は自治体のごみとして出せることが多い品目です。ただし素材と大きさで区分が変わります。プラスチック、素焼き、陶器、金属のスタンド。それぞれ違う日に出すことになる場合もあります。

数が多いときは、鉢だけを対象にもう一度ごみ案内を見ておくと、当日に迷いません。土を出したあとに容器だけが残り、また調べ直すという二度手間も防げます。

素材ごとの目安

容器の種類 よくある区分 注意
プラスチックの鉢・プランター プラスチックごみ、または資源 大きいものは粗大ごみになることがあります
素焼き・陶器の鉢 陶器・ガラス・金属など不燃側 割れやすいので袋を二重に
発泡スチロールの容器 プラスチック側 土が入り込んで落ちないときは扱いが変わることがあります
金属のスタンド・支柱 金属・粗大ごみ 長いものは切らずに相談

区分は市区町村によって違います。必ずお住まいの案内で確かめてください。

使える鉢は残す、譲る

割れていない鉢は、次に使う人がいるかもしれません。実家の庭を続ける家族がいるなら残し、いないなら譲り先を探す。処分する数を減らすことが、そのまま手間と費用を減らします。

園芸用の古い土は再生して使う道がある

黒い袋に入れて天日に当てた土

捨てる前に、使い回せるかを見てください。古い土は、根や石を取り除き、市販の再生材や新しい培養土を混ぜることで、また使えるようになるとされています。

土は買えば費用がかかります。実家の庭を続ける人がいるなら、処分せずに回す判断は現実的です。処分の量が減れば、そのぶん費用も手間も減ります。

ただし、どんな土でも戻せるわけではありません。見きわめはこの章の最後にまとめます。判断がつかないときは、園芸店で相談できます。

ふるって根と石を取る

使うのは、前の章でふるったあとの土です。取り除いた根や枝は、自治体の可燃ごみや剪定枝の扱いになることが多いので、土とは別に扱います。まだ分けていなければ、先にそちらを済ませてください。

再生材を混ぜる、天日に干す

市販の土の再生材を混ぜる方法と、黒い袋に入れて天日に当てる方法があります。再生材は園芸店やホームセンターで扱われています。製品ごとに分量や置く時間が違うので、再生材の袋の表示に従ってください。

天日に当てる方法は時間がかかりますが、費用はほとんどかかりません。かかる日数は季節や土の量で変わるため、園芸店で手元の量を伝えて目安を聞くと確実です。実家に通う間隔が空くなら、置いておくだけで進むこの方法が合うこともあります。

混ぜる土をどう用意するか

再生材だけで足りることもあれば、新しい培養土を足すこともあります。必要な量は、使い回す土の量と、これから植えるものによって変わります。園芸店で、手元の量を伝えて相談するのが確実です。

使い回さないほうがよいとき

病気が出た、虫がわいた、固まって水を通さない。この3つのどれかなら、無理に戻さず処分の道に進みます。

庭に戻すときの注意

庭のへこみに土を戻す

自分の敷地内で使うぶんには、選択肢になります。花壇のかさ上げ、へこんだ場所の埋め戻し、家庭菜園の入れ替え。手元で片づく方法です。

ただし条件があります。その土地が自分(または家族)の所有かどうかを先に確かめてください。賃貸の庭、共有地、借地では、勝手に土を足すことができません。相続の手続きが済んでいない段階も、判断は慎重にしたいところです。

もう一つ、量の問題があります。庭の一角に少量を戻すのと、地面の高さを変えるほどの量を入れるのとでは、話が変わります。

敷地内で使うときの目安

薄く広げる、へこみを埋める、鉢に戻す。この範囲であれば、日常の庭仕事の延長です。地面の高さを変えるような量になるときは、市区町村または都道府県の担当窓口に確認してください。場所と規模によっては、宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)の手続きが関わることがあります。区域の指定と規模で決まる仕組みなので、自分で判断せず窓口で聞いてください。

やめたほうがよい場所

  • 雨で流れ出す斜面や側溝のそば
  • 隣地との境界ぎわ(流れ込むと近隣の問題になります)
  • 建物の基礎ぎわ(湿気がこもり、家の足元を傷めることがあります)

戻す前にやること

根と石を取り除き、平らにならしても踏み固めないこと。固めてしまうと水が抜けず、かえって庭が傷みます。雨のあとに水がたまる場所へ入れるのも避けてください。

園芸店やホームセンターで引き取ってもらえるか

一部の店舗では、土の引き取りを行っていることがあります。ただし全国一律の仕組みではありません。買った店の会員向け、購入と同時、といった条件がつく場合があります。

まず確かめるのは、その店が引き取りをしているかどうか。次に、量の上限と持ち込み方です。

「近所の大きな店なら受けてくれるだろう」と車に積んでから断られると、往復が無駄になります。電話が先です。土は積み降ろしの手間も重さもあるので、空振りの代償が大きい部類に入ります。

確かめる3つのこと

  • 引き取りをしているか、条件は何か(購入が必要か、会員か)
  • 量の上限(袋いくつまで、1回いくつまで)
  • 持ち込み方(袋のままか、指定の容器か。鉢は受け取るか)

引き取りが無い場合の考え方

引き取りをしていない店もある、という前提で動くと見込みが立てやすくなります。その場合は、次の「業者に頼む」か、自治体の案内に沿った持ち込みを探すことになります。

もう一つ、譲るという道もあります。家庭菜園をしている近所の方、地域の掲示板、園芸のサークル。使える状態の土なら、引き取り手が見つかることがあります。ただし相手の手間になる渡し方(大量に、雨の日に、混ざり物のまま)は避けてください。

業者に頼むとき(土だけか、家財と一緒か)

軽トラックに積まれた土の袋

確認する内容は、土だけを頼むのか、家財と一緒に頼むのかで変わります。実家の片付けでは、家財の処分と同時に相談することが多くなります。

家財の処分を伴う場合、その収集運搬には市区町村の許可か、市区町村からの委託が必要です。許可を持つ主体と対象の市区町村まで確認してください。

土だけを頼む場合、家財の収集運搬とは前提が変わります。許可の要否は受ける側の判断になるため、見積書の品目に「土」と明記してもらうことが、あとの行き違いを防ぎます。

許可のことを条文で見ておく

廃棄物処理法第7条第1項は、一般廃棄物の収集運搬を業として行う者は「当該業を行おうとする区域…を管轄する市町村長の許可を受けなければならない」と定めています。

一般廃棄物とは、産業廃棄物以外の廃棄物のことです。家庭から不要物として出される家財は、原則としてこちらにあたります。なお同項には、許可を要しない者についてのただし書きも置かれています。

頼める先

頼み先 向く場面 確かめること
片付け・不用品回収の業者 家財と一緒に片づけたい ごみが出る市区町村の許可、土を品目に含められるか
造園・外構の業者 庭の土、花壇の解体を伴う 土の運び出しを含むか、庭木の処理と分けるか
土や残土の受入先 量が多く、自分で運べる 受け入れる土の条件、混ざり物の可否、持ち込みの予約
解体工事の業者 建物を解体する予定がある 工事の見積もりに土を含められるか

業者選びの一般的な確認点は実家の片付け業者の選び方、契約前に見ておきたい点は遺品整理業者のトラブル事例と防ぎ方にまとめています。

土だけを断られたとき

片付け業者に「土は扱っていない」と言われることがあります。その場合は、造園業者か、土の受入先を別に探すことになります。同じ日にまとめられないこともありますが、断られたこと自体は珍しくありません。

家財の片付けと土を別々に頼むと、日程が2回に分かれます。実家が遠い場合は、どちらを先にするかを決めてから予約を取ってください。

見積もりで伝えること

量(袋と鉢の数)、混ざり物の有無、置いてある場所(庭の奥か、玄関先か)、運び出す経路。この4つが、金額を比べるときの前提になります。

電話やメールの段階で写真を送れると、話が早くなります。庭の全景と、土が置かれている場所の2枚があれば、たいていの業者は見当をつけられます。

(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第7条

費用は量と運び方で決まる

量で変わる、向いている処分の道の比較

金額を動かすのは、量・運び方・混ざり物の3つです。同じ「土の処分」でも、袋数個を店に持ち込む場合と、庭一面を運び出す場合では、まったく別の話になります。

ネットで見かける単価表には、トン単価や立方メートル単価が並びます。これは工事で出る残土の世界の数字で、量の桁も受入先も運搬形態も違います。実家の鉢10個分に当てはめても、判断の役には立ちません。

当サイトは片付けを請け負う事業者ではないため、自前の金額表を持っていません。そのかわり、何を聞けば比べられるかは示せます。

金額を動かす3つ

  • 量:袋と鉢の数、あるいは庭の面積
  • 運び方:自分で持ち込むか、来てもらうか。庭の奥からの運び出しがあるか
  • 混ざり物:石・がら・根が混ざっていると、受け入れ先や手間が変わります

何に対してお金がかかるのか

園芸店やホームセンターの引き取りは、無料の場合と有料の場合があります。自治体の持ち込みも有料のことがあります。回収業者は基本料金+量+人手の組み立てになりやすく、庭の奥からの運び出しがあれば人手の分が乗ります。

単価そのものより、何に対して払うのかを聞いてください。

自分で運ぶときの注意

持ち込み先が決まる前に運ばない。これが一番の注意点です。受け入れの条件、混ざり物の可否、袋や容器の指定を、電話で先に確かめてください。

土は見た目より重く、袋に入れすぎると持てなくなります。車に積む量も、載せられる重さの範囲で考えます。

持ち込みと引き取りの分かれ目

自分で運べる量なら、持ち込みのほうが安く収まることがあります。運べるかどうかの目安は、車に積めるか、そして一人で持てるかの2つです。

土は袋に半分ほど入れただけでも重くなります。腰を痛めてまで運ぶ量ではありません。積み降ろしを含めて無理があるなら、引き取りを頼む判断に切り替えてください。

比べるときの聞き方

土の場合、伝える条件は決まっています。「袋◯個と鉢◯個、混ざり物は分けてある、玄関先まで出してある」。この形で揃えれば、返ってきた金額を並べて比べられます。

見積もりの取り方そのものは実家の片付け業者の選び方にまとめています。

庭の土や残土をまとめて処分するとき

花壇や畑をやめる規模になると、片付けではなく工事の話に近づきます。土を掘って運び出す作業が入り、量の単位も変わるためです。

この段階では、土だけを切り離して頼むより、予定している工事とまとめるほうが動きやすくなります。庭木の伐採、外構の解体、建物の解体。どれかが控えているなら、その見積もりに含められるか聞いてみてください。

空き家にしてから手をつけると、庭は荒れます。草が伸び、根が張って量が増え、土も締まって掘りにくくなります。時間の順番も考えどころです。

工事とまとめる

解体を予定しているなら、費用の考え方は家の解体費用にまとめています。庭木が絡むなら庭木の伐採費用が近い話です。

空き家にする前に決めておく

住む人がいなくなると、庭の手入れが止まります。土だけを残しても、草が生えて手間が増えるだけです。空き家にしたあとの管理は空き家の管理で扱っています。

売却を考えているなら、庭の状態は内見の印象にも関わります。鉢や袋が積まれたままだと、片付けが済んでいない家に見えます。

片付けの途中で土を増やさない工夫

片付けを何回かに分ける場合、土は最後にまとめるほうが動きやすくなります。先に出しておくと、雨に濡れて重くなり、置き場所も取るためです。

実家に通いながら片づけるとき、鉢の土を袋に移して積んでおく人は多いのですが、袋が増えるほど運び出しが大変になります。量が確定してから袋に移すほうが、結果的に早く終わります。

もう一つ、草を抜いたときに付いてくる土や、掃除で出た砂も混ざりがちです。これらが混ざると、受け入れ先の判断が変わることがあります。

分けて置く

土、鉢、根や枝、石・がら、袋。この5つを別の場所に置くだけで、あとの作業が楽になります。シートを5枚敷く、あるいは5つの区画を決めておくやり方が現実的です。

濡らさない、増やさない

袋の口は閉じ、雨の当たらない場所に置きます。濡れた土は重くなり、運搬の手間も増えます。屋根のある場所が無ければ、シートをかけておくだけでも違います。

やってはいけないこと

公園や空き地、河川敷に置く、水路や側溝に流す、庭で燃やす、袋のまま集積所に出す。この4つは避けてください。置き場所によっては不法投棄として扱われます。理由はそれぞれ違いますが、どれも自分だけで終わらない問題になります。

廃棄物処理法第16条は「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めています。土そのものが廃棄物にあたるかは、前に書いたとおり条文からは決まりません。ただ、鉢や袋、がらが混ざっていれば話は変わります。

そもそも、他人の土地や公共の場所に物を置くことは、廃棄物かどうかとは別に問題になります。持ち主から見れば、勝手に物を置かれたという話になるためです。

避けたい4つ

  • 公園・空き地・河川敷に置く:土地の管理者から撤去を求められることがあります
  • 水路や側溝に流す:詰まりの原因になります。側溝や下水道には道路法・下水道法など別の管理の仕組みがあり、管理者から原状回復を求められることがあります
  • 庭で燃やす:同法第16条の2は、決められた方法による場合を除いて廃棄物の焼却を禁じています。土に混ざった根や枝を庭で燃やす形は避けてください
  • 袋のまま集積所に出す:収集の対象外であれば、そのまま残ります

敷地内との違い

自分の敷地で使うことと、外へ出すことは別です。外へ出す時点で、行き先を決めておくのが基本になります。

「とりあえず庭の隅に積んでおく」も、量が増えると近隣から見えます。空き家であればなおさらで、手をつけていない家という印象につながります。

(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第16条・第16条の2

よくある質問

土の疑問は、量と混ざり物で答えが変わるものがほとんどです。同じ質問でも、袋1つと庭一面では答えが違います。ここでは、問い合わせの多い8つに答えます。

いずれも、最後はお住まいの市区町村や持ち込み先への確認が必要になります。土は全国共通の仕組みが無い品目で、同じ質問でも地域によって答えが変わるためです。断定できないところには、確かめる相手を添えてあります。園芸店で聞けること、市区町村で聞けること、業者に聞くことは、それぞれ違います。

少しなら燃えるごみに混ぜてもよいですか

自治体の区分によります。一部の市区町村では、ごく少量に限って受け入れていることがあります。全国共通の扱いではありません。自己判断で混ぜず、ごみの案内を確認してください。収集されずに残ると、集積所の管理をしている方の手間になります。

砂や砂利、鉢底石はどうなりますか

土と同じ扱いになり、収集の対象外とされることが多くあります。分けて量を伝えれば、受入先で判断してもらえます。

石やコンクリートのがらが混ざっています

がらが混ざると、受け入れ先が変わることがあります。古い花壇の縁や敷石が割れて混ざっているなら、土と分けて別に相談してください。建物の解体で出るものは、工事側で扱う範囲になります。

相続した空き家の庭の土はどうすればよいですか

所有者として判断することになります。売却や解体の予定があるなら、そのスケジュールに合わせるのが無駄になりません。管理だけを続けるなら、量を増やさない工夫(防草シートなど)も選択肢です。

土のう袋に入れたまま出せますか

袋ごと受け入れるか、中身だけかは持ち込み先によります。袋の指定がある場合もあるため、先に確かめてください。土のう袋は日に当たると劣化して破れやすくなります。

古い土に虫がわいています

虫がわいた土は、使い回さず処分に回すのが無難です。処分するなら、袋の口を閉じて運ぶことだけ気をつければ、扱いは変わりません。

引っ越し先へ持って行ってもよいですか

使える状態なら、選択肢のひとつです。ただし土は重く、量があると運送の費用がかさみます。同じ量の新しい土を買う場合と比べてから決めると、判断がぶれにくくなります。

油や薬品が染みた土が出てきました

この記事では扱いません。専門の業者と、お住まいの市区町村の環境部門に相談してください。土壌汚染の制度そのものは環境省が所管しています。灯油をこぼした跡なども同じ扱いです。

まとめ

土は、多くの市区町村で家庭ごみとして収集されていません。廃棄物の定義に土砂が挙げられておらず、多くの市区町村の処理計画に土が載っていないことが背景にあります。

順番は、量を数える、混ざり物を分ける、使い回せるかを考える、残りの行き先を決める。この4つです。量が読めれば、頼み先も費用の見当もついてきます。

鉢やプランターの容器は、土とは別の行き先になります。素材と大きさで区分が変わるため、こちらも数を数えてから案内を見てください。

外へ出すときは、行き先を決めてから動かします。公園や空き地に置く、水路に流すといった形は、廃棄物かどうかとは別に問題になります。

次にやること

  1. 鉢・プランター・袋の数を数える
  2. 鉢・根・石・がらを分ける
  3. 使える土がないか見きわめる(病気・虫・固まりがなければ再生を検討)
  4. 市区町村のごみ案内で「収集できないもの」に土があるかを見る
  5. 量が多いなら、片付けや解体の見積もりに土を含められるか聞く

この記事で扱わないこと

工事で出る残土の単価、土壌汚染や油を含んだ土の処理、地中の埋設物は範囲の外です。庭木は庭木の伐採費用、家財の片付けは遺品整理の費用相場にまとめています。

土の扱いは市区町村と受入先によって変わります。当サイトは片付けや解体を請け負う事業者ではないため、最終的な扱いはお住まいの市区町村と、持ち込み先にご確認ください。

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