実家じまいのしおり

JIKKAJIMAI NO SHIORI

実家じまいは、
ひとりで抱えなくていい。

親が長く暮らした家を片付けて、締めくくる。実家じまいは、多くの人にとって初めての経験です。何から手を付けるか、費用はいくらか、仏壇や思い出の品はどうするか。当サイトは、公的資料と一次情報を確認しながら、状況別の進め方を順番に整理している実務ガイドです。まずは全手順ガイドか、気になるカテゴリーからお読みください。

実家の居間でお茶を飲みながら静かに話す高齢の親と50代の子

REASON

実家じまいが「片付け」だけで終わらない3つの理由

引っ越しや大掃除と同じつもりで始めると、途中で手が止まってしまうことがあります。実家じまいには、ほかの片付けにはない事情が3つあるからです。先に知っておくと、計画がぐっと立てやすくなります。

  • POINT 01

    相続が絡む

    実家の家財は、気持ちのうえでは「うちのもの」でも、法律のうえでは所有者が決まっています。名義の確認より先に処分を始めてしまうと、後から取り返しがつきません。とくに相続放棄を考えている段階で遺品を処分すると、相続を承認したとみなされるおそれがあります。だから当サイトでは、最初の一歩を「片付けること」ではなく「片付けてよいかを確かめること」に置いています。

  • POINT 02

    捨てにくい物がある

    仏壇、位牌、遺影、雛人形、古いアルバム。ごみ袋に入れようとして、手が止まる。手が止まる品物があるのは、自然なことです。閉眼供養やお焚き上げのように、気持ちに区切りをつけながら手放す方法もあります(供養は義務ではなく、選択肢のひとつです)。当サイトでは品物ごとに、手順と費用の目安をまとめています。

  • POINT 03

    費用が見えない

    「業者に頼んだら、いくら請求されるのか分からない」。この不安が、実家じまいを先延ばしにする一番の理由かもしれません。先に目安をお伝えすると、家財の片付けに限れば、間取りと物の量でおおむね3万〜60万円です(複数の片付け業者の公表料金より)。供養・清掃・解体・登記などの費用は、必要な場合に別途かかります。内訳と根拠、安くする方法、自治体の補助金の調べ方は、費用の記事で、出典つきで説明しています。

FLOW

実家じまいの4段階

全体像が見えないまま歩き出すと、途中で疲れてしまいます。実家じまいはこの4つの段階に分けて、上から順に進めてください。迷いや、家族との行き違いを減らすための順序です。

  • 1 決める はじめに確かめるのは、家と家財の所有者、相続の状況、そして家族の気持ちです。兄弟姉妹に「いつ・どこまで・誰がやるか」をひと言伝えておくと、後の行き違いを減らせます。相続放棄を迷っている段階では、片付けの手を止めて、先に弁護士や司法書士へ相談してください。
  • 2 分ける 権利証・通帳・印鑑・保険の書類。まず貴重品と大事な書類を探して確保します。それが済んでから、残りの物を「残す・手放す・保留」の3つに分けていきます。迷ったら保留箱へ。判断は後回しでかまいません。1つずつ悩まないことが、疲れずに続けるコツです。思い出の品は最後に回してください。
  • 3 手放す まだ使える家具や家電は、買取や譲渡でお金に換えながら減らします。残った物は、自治体の粗大ごみと許可を受けた業者をうまく組み合わせて処分します。仏壇や写真のような捨てにくい物には、供養という選択肢があります。「捨てる」ではなく「見送る」と考えると、少し心が軽くなります。
  • 4 締める 空になった家を掃除して、売る・貸す・解体する・管理する、いずれかの形で引き継ぎます。相続登記は2024年4月から義務になりました。名義が親のままなら、司法書士への相談を早めに済ませておくと安心です。各部屋の写真を撮って家の記録を残しておくと、家が無くなった後も見返すことができます。

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実家じまいの業者を地域から選ぶ

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家一軒分の家財となると、自治体の粗大ごみだけではなかなか片付きません。都道府県を選ぶと、大量・大型の回収に対応していて、一般廃棄物処理業(収集運搬)の許可を公表している業者を五十音順で確認できます。あわせて、市町村ごとの粗大ごみの申し込み先と役所の所在地も載せています。

「無料回収」のトラックに、その場で渡さないでください

片付けの最中は、正直なところ、少しでも早く物を減らしたくなります。そんなときに限って、スピーカーで巡回する「無料回収」のトラックや、「不用品を買い取ります」という突然の訪問がやってきます。疲れているときほど、その場で渡したくなるものです。

けれど、家庭の家財やごみを集めて運べるのは、市区町村の一般廃棄物処理業の許可を受けた業者か、市区町村から委託を受けた業者だけです。その場で渡してしまうと、積み込んだ後の高額請求や、貴金属だけを強引に買い取られる「押し買い」につながるおそれがあります。大切な実家の品物です。ひと呼吸おいて、確認してから任せてください。

困ったときは、消費者ホットライン「188」にいつでも相談できます。安心して任せられる業者の見分け方は、業者選びのカテゴリにまとめています。

まずは「片付けてよいか」の確認から

実家じまいの最初の一歩は、掃除でも処分でもありません。相続と所有者の確認です。
ここを先に済ませることが、費用や家族との行き違い、後悔を小さくすることにつながります。
焦る必要はありません。順番に進めていきましょう。

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