実家の片付けで最後まで残るのは、たいてい2階の寝室のベッドとマットレスです。市区町村の粗大ごみの一覧を見ても、マットレスの扱いだけがはっきりしないことがあります。
取り上げるのは3つ。中に金属のばねが入っているかで行き先が変わること、実家の電動ベッドが借り物かもしれないこと、そして運び出せるかどうかは測ればおおよその見当がつくことです。
当サイトは片付けも回収も請け負っていません。この記事では金額の相場を扱わないので、費用は「何で変わるか」と「誰に聞くか」の形で整理します。
ベッドとマットレスの行き先は大きく5つある


行き先が無いわけではありません。市区町村の収集、市区町村の施設への自己搬入、買い替えのときの販売店、許可を受けた事業者、そして売る・譲る(リユース)という5つがあります。
どれを使えるかは3つで決まります。借り物ではないか、金属のばねが入っているか、玄関先まで運び出せるかの3点です。
順番に確かめていけば、行き先はだいたい1つか2つに絞れます。
先に言っておくと、いちばん多いのは市区町村の収集です。そこで受けてもらえなかったときに、残りの4つをどう使うかという話になります。
出し先5つを申し込み先と向き不向きで見比べる
家庭のベッドとマットレスの出し先は、次のとおりです。
| 出し先 | 申し込み先 | 向いている場面 | 費用の考え方 |
|---|---|---|---|
| 市区町村の収集 | 実家がある市区町村の窓口 | 玄関先まで運び出せる | 市区町村が定める手数料 |
| 市区町村の施設へ自己搬入 | 実家がある市区町村の施設 | 車に積める、日程を急ぐ | 市区町村が定める手数料 |
| 買い替えのときの販売店 | 新しい寝具を買う店 | 買い替えの予定がある | 店の条件による |
| 一般廃棄物収集運搬業の許可がある事業者 | 事業者 | 運び出せない、台数が多い | 事業者による |
| 売る・譲る | 買取店、譲り先 | 傷みが少なく年数も浅い | 値段がつかないこともある |
台数が多い実家では、フレームだけ自己搬入して、マットレスは事業者に頼むという組み合わせもできます。
5つのうち、実家じまいで軸になりやすいのは市区町村の収集と自己搬入です。買い替えの予定が無く、2階から下ろせないという条件が重なると、選べるのは事業者だけになることもあります。
粗大ごみは法律上も廃棄物として扱われている
粗大ごみは、法律の中にはっきり書かれた言葉です。廃棄物処理法は「この法律において『廃棄物』とは、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油…」と定めています。
つまり出し方も、法律と市区町村のルールの中で決まります。
この記事で扱わない品目と担当する別記事の一覧
敷布団や掛布団は区分が違うので、布団の処分方法は?にまとめています。ベッドで使っていた布団は、そちらを見てください。
エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の家電4品目は別の制度です。料金と頼み先は実家の家電の処分方法で扱っています。
売る・譲るは傷みの程度と年数で見込みが決まる
リユースに回せるかどうかで見ると、寝具は買取が付きにくい部類です。汚れやカビ、へたりがあるものは、買取も引き取りも断られることがあります。
見込みを分けるのは、傷みの程度と使ってきた年数です。カバーを外して、縫い目のまわりやマットレスの裏側まで見ておいてください。
譲る相手がいる場合も同じで、状態を先に伝えるほうが後の話が早くなります。売れるかどうかの見分け方は実家の片付けで売れるものは?にまとめています。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
スプリング入りは国が処理の難しいごみに指定している

分かれ目は、中に金属のばねが入っているかです。同じ「マットレス」でも、ここで扱いが変わります。
廃スプリングマットレスは、市町村の設備や技術では適正な処理が全国各地で難しいとして、国が指定した一般廃棄物のひとつです。市区町村によって扱いが分かれる理由は、制度の側にあります。同じスプリング入りでも、ソファはこの指定に入っていません。扱いが市区町村ごとに分かれる理由は、そちらで扱っています。
指定されているのは4品目だけです。マットレスがその中に入っていると知っておくと、窓口で断られたときにも次の手が思いつきます。同じ4品目に入っている廃ゴムタイヤの扱いはタイヤの処分方法で扱っています。
逆に言えば、ばねが入っていなければこの話は関係ありません。まず中身を見るところから始めてください。
国が指定した一般廃棄物の4品目とその条件
廃棄物処理法には、環境大臣が指定できる対象が書かれています。「環境大臣は、…市町村の一般廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らしその適正な処理が全国各地で困難となつていると認められるものを指定することができる」という定めです。
この規定にもとづく告示で指定されたのが、次の4品目です。指定を行ったのは、当時の制度では厚生大臣でした。
| 品目 | 指定の条件(要旨) |
|---|---|
| 廃ゴムタイヤ | 自動車用のものに限る |
| 廃テレビ受像機 | 25型以上の大きさのものに限る |
| 廃電気冷蔵庫 | 250リットル以上の内容積を有するものに限る |
| 廃スプリングマットレス | 大きさなどの条件は付いていない |
タイヤは自動車用のもの、テレビと冷蔵庫は大きさや内容積という条件が付いています。一方でマットレスだけは条件が無く、スプリング入りであれば全部が対象です。
通知に示された指定の理由は2つです。「現に処理を行っている市町村が多数あること」と「全国的に、市町村の設備及び技術に照らしその適正な処理が困難な状況にあること」です。
指定は市区町村に出せないという意味ではない
指定は禁止ではありません。粗大ごみとして受け付けている市区町村もあります。
読み方としては、受け付けの可否が市区町村ごとに分かれる、という程度でちょうどよいはずです。断られても、こちらの出し方が間違っていたわけではありません。
金属ばねが入っているかを先に確かめる方法
見分ける手がかりは3つあります。側面のラベルの表示、持ち上げたときの重さ、手のひらで押したときの戻り方です。
ラベルが読めない場合は、「分からない」と伝えて市区町村に聞くほうが早く済みます。
ウレタンやラテックスなどのノンコイル(ばねを使わないもの)は、この指定の対象ではありません。ただし大きさによる区分は市区町村ごとなので、粗大ごみか可燃ごみかは案内で確かめてください。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律/環境省:廃棄物の処理及び清掃に関する法律第六条の三の規定に基づく一般廃棄物の指定について
実家の介護ベッドは借り物かどうかを先に確かめる

実家に電動のベッドがあるなら、処分を決める前に確かめる相手がいます。親が介護を受けていた場合、そのベッドは借りているものかもしれません。
介護保険の福祉用具貸与では、厚生労働大臣の告示に特殊寝台と特殊寝台付属品が種目として挙げられています。借りているものを処分してしまうと、返却の話がこじれることがあります。
見た目では買ったものと区別がつきにくいものです。電動である、サイドレールが付いている、高さが変えられるといった特徴があれば、まず疑ってかかるほうが安全です。
告示に挙げられている特殊寝台と特殊寝台付属品
告示は種目「3 特殊寝台」の定義として、「サイドレールが取り付けてあるもの又は取り付けることが可能なものであって、次に掲げる機能のいずれかを有するもの」と定めています。
その機能として挙げられているのは2つです。「一 背部又は脚部の傾斜角度が調整できる機能」と「二 床板の高さが無段階に調整できる機能」の2点になります。
定めがあるのは本体だけではありません。同じ告示は種目「4 特殊寝台付属品」を「マットレス、サイドレール等であって、特殊寝台と一体的に使用されるものに限る。」としています。
つまりベッド本体だけでなく、ベッドのマットレスも借り物である可能性があります。本体だけ返して、マットレスをごみに出してしまう取り違えが起こりやすいところです。
ケアマネジャーか貸与している事業者に連絡する
手がかりになるのは、貸与の契約書、毎月の請求書、そして本体に貼られた管理シールです。引き出しや仏壇まわりに書類がまとまっていることがあるので、片付けの途中で見つけたら別にしておいてください。
分からなければ、担当のケアマネジャーに聞くのが早道です。引き取りの日程まで事業者側が段取りしてくれて、こちらで運ばずに済むことが多いようです。
親が施設に移ったあとの家の扱いは親が施設に入ったら実家はどうする?にまとめています。返却の相談だけは、家の扱いを決めるより先に始めてください。
買い取ったベッドだと分かったときの進め方
購入したものだと確かめられたら、話は通常の粗大ごみや回収に戻ります。
電動ベッドは分割できる構造のものが多いので、市区町村に聞くときは扱いをあわせて確かめてください。本体・マットレス・サイドレールを何点として数えるのかで、手続きも手数料も変わります。
(出典)厚生労働省:厚生労働大臣が定める福祉用具貸与及び介護予防福祉用具貸与に係る福祉用具の種目
市区町村の粗大ごみに出すときの申し込みの順番

粗大ごみの一般的な出し方は、ほかの品目と変わりません。ここではマットレスとベッドで引っかかるところに絞って書きます。
出し方が市区町村ごとに違うのは、思いつきではなく法律の建て付けによるものです。市町村が計画を定め、その中で分別の区分を決めることになっています。
申し込みの前に手元をそろえておくと、電話やインターネットの受付が一度で終わります。測る、控える、聞くの3つを先に済ませるのが早道です。
遠方の実家では、この段取りがそのまま帰省の予定に響きます。受付から収集までの日数も、あわせて確かめておいてください。
市区町村ごとに区分が違うのは法律の建て付け
廃棄物処理法は「市町村は、当該市町村の区域内の一般廃棄物の処理に関する計画(以下『一般廃棄物処理計画』という。)を定めなければならない」と定めています。出し方の土台は、この計画です。
計画に定める事項のひとつが「分別して収集するものとした一般廃棄物の種類及び分別の区分」です。同じマットレスでも市区町村によって区分が違うのは、ここから来ています。
申し込みのときに聞かれることを先に控える
受付で聞かれるのは、だいたい次の内容です。手元に書き出してから連絡すると、やり取りが短くなります。
- 品目(マットレスか、ベッドフレームか、電動ベッドか)
- サイズ(縦・横・厚み)
- スプリングの有無
- 台数
- 出す場所(玄関先か、集合住宅の指定場所か)
手数料の券やシールは、どこで買い、どこに貼るかが市区町村ごとに決まっています。申し込みのときに一緒に聞いておけば、当日あわてずに済むはずです。
フレームは分解できてもマットレスは分解しない
ベッドフレームは木と金属が組み合わさっているものが多く、分別の区分が分かれることがあります。金具やネジを金属資源として別に出すのかどうかも、申し込みのときに聞いてください。
収納付き、ロフト、二段といった形のものは、点数の数え方が変わりうるところです。一方でマットレスは分解を前提にしないほうが無難で、詳しくは次の章で扱います。
申し込み先は住まいではなく実家がある市区町村
ごみが出るのは実家です。申し込み先も、実家がある市区町村になります。
帰省に合わせて出す場合は、収集日に立ち会えるかも見ておいてください。
自己搬入は受付日時と車の手配を先に確かめる
収集を待たずに、清掃センターやリサイクルセンターと呼ばれる市区町村の施設へ運び込む方法もあります。日程を急ぐ場合や、収集の対象から外れた場合に使える道です。
先に確かめるのは受付の曜日と時間、そして事前の予約が要るかどうかです。電話で受け付ける施設もあれば、清掃センターの窓口だけという市区町村もあります。
身分証や住所が分かるものの提示を求められる市区町村もあるので、あわせて聞いてください。
車の手配も要ります。スプリング入りのマットレスは折り曲げにくいので、軽自動車では積めないことがあります。
荷下ろしを自分でする施設も少なくありません。ひとりで運び込むつもりなら、降ろすところまで含めて人手が足りるかを先に考えてください。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
解体して小さくすれば出せる、とは限らない

検索で多いのが「解体すれば出せるか」という疑問です。答えは市区町村によって違い、分解しても元の1点として数えるところがあります。
さらに、切るという作業そのものが危険です。切り分けるには専用の工具も、広い場所も要ります。
自分だけで決めないほうが安全です。市区町村と事業者に聞いてから動く、という順番にしてください。
解体そのものを禁じる決まりがあるわけではありません。ただし手間と危険に見合う結果になるかは、聞いてみないと分かりません。
分解しても点数や手数料が減るとは限らない
点数の数え方は市区町村の運用によります。分解した部品を1点ずつ数えるところもあれば、元の1点として数えるところもあります。
手数料が下がると決めてかからないでください。作業の手間だけが増えて、金額は変わらなかったという結果になりかねません。
布・詰め物・金属を切り分ける作業の危険
スプリング入りのマットレスは、布・詰め物・金属の3層でできています。布は刃が滑り、詰め物は繊維が飛び、金属は工具を選びます。
ばねは押し縮められた状態で組まれたものです。切った瞬間に跳ねることがあり、手袋と保護めがねをしていても危険は消えません。
庭先での作業は、破片が飛び、音も出て、近隣の目もあるという別の問題も生みます。
そのままの大きさで受け付けてもらえるかを聞く
法律も、自分で処分しないごみは市区町村のやり方に合わせて出すことを求めています。「土地又は建物の占有者は、…自ら処分しない一般廃棄物については、その一般廃棄物処理計画に従い当該一般廃棄物を適正に分別し、保管する等市町村が行う一般廃棄物の収集、運搬及び処分に協力しなければならない」という定めです。
聞く順番も決めておくと迷いません。解体を前提にせず、そのままの大きさで受け付けてもらえるかから確かめてください。床に敷いていたカーペットも同じ順番で確かめます。切ったあとの区分や枚数の条件はカーペットの処分はどうする?切れるかと電気の有無で出し方を決めるにまとめています。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
2階から下ろせるかは搬出経路を測って決める


マットレスの搬出でつまずくのは、たいてい階段の踊り場と玄関の間口です。部屋から出せても、途中で止まることがあります。
やっかいなのは、重さよりも形です。スプリング入りは二つ折りにしにくく、安定して立てにくいうえ、持つところがない製品もあります。
運べるかどうかは、当日になって分かることではありません。運び出す前に測れば、おおよその見当はつきます。
測った結果が「通らない」だったとしても、それは失敗ではありません。事業者に頼む理由がはっきりして、見積もりの聞き方も具体的になります。
マットレスと階段・ドア・玄関の4か所を測る
測るのは次の4か所です。メジャーが1本あれば足ります。
- マットレスの縦・横・厚み
- 階段の幅と、踊り場の対角(斜めに測った長さ)
- 部屋と廊下のドアの開口
- 玄関、またはベランダの開口
ドアは外せることがあります。ドアを外した寸法で測ると通る場合があるので、丁番(ちょうつがい)の形も見ておいてください。
厚みの分だけ踊り場で必要になる対角が伸びる
曲がれるかどうかを決めるのは、幅ではなく対角です。厚みのあるマットレスほど、回すときに必要な長さが伸びます。
厚みが5センチ増えるだけでも、回すのに要る長さは変わります。踊り場が狭い家ほど、この差は無視できません。
踊り場で行き止まりになるようなら、窓やベランダから下ろせないかも見ておいてください。ただし高所の作業になるので、そこから先は事業者の領分です。
窓やベランダから下ろす作業を頼むときも、相手は選べません。家庭から出るごみを運べるのは、廃棄物処理法第七条第1項の許可か、市区町村の委託を受けた相手だけです。
ノンコイルは丸めて紐で留められますが、戻ろうとする力があるので二人で扱ってください。
家具全般の搬出の段取りは別記事にまとめている
養生の仕方、人手の集め方、集合住宅の共用部の扱いといった段取り全般は、タンスの処分方法は?にまとめています。大型家具の処分に共通する部分は、そちらを見てください。
片付けそのものをどの順番で進めるかは実家の片付けはどこから?で扱っています。大型の家具は、書類や貴重品の確保が済んでからで構いません。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
買い替えなら販売店に引き取りを相談できる

新しい寝具を買う予定があるなら、販売店への相談が近道になります。運び出しまで含めて任せられることがあるからです。
買い替えのときに販売店等で引き取る仕組みには、法律の裏づけがあります。市町村長が製造や販売等を行う事業者に協力を求められる、という建て付けです。
ただし約束されているわけではありません。引き取りの可否も条件も、店の側が決めます。
この章で押さえるのは3点です。なぜ販売店に相談できるのかという理由、聞くべき条件、そして実家じまいでは使えない場面です。
協力を求められる相手が法律で決まっている
廃棄物処理法には、こう書かれています。「市町村長は、前項の規定による指定に係る一般廃棄物になる前の製品、容器等の製造、加工、販売等を行う事業者に対し、…必要な協力を求めることができる」。
ここでいう指定された一般廃棄物には、スプリング入りマットレスも含まれます。
4品目を指定した告示にあわせて出された通知は、協力の中身をこう書いています。「特定事業者は、市町村の処理が困難となっている過程に係る協力要請に対し、新規製品との買替えの際等に指定一般廃棄物を販売店等で引き取り、可能な範囲で運搬、中間処理又は最終処分(一般廃棄物処理業者への委託を含む。)を行うこととする…」。
読み違えないでほしいのは、これが市町村と事業者の間の仕組みだという点です。個々の店に引き取りを義務づけた規定ではありません。
条件は店ごとに違うので店の窓口で確かめる
聞くことは3つです。同時購入が条件か、同数までか、階上からの搬出を含むか。
当サイトでは特定の店を評価していません。同じ系列でも店舗によって扱いが違うことがあるので、買う店の窓口で直接聞いてください。
実家じまいでは買い替えが起きないことも多い
家を手放す場合は、そもそも買い替えがありません。この道は使えないので、市区町村か事業者の側に寄せてください。
親を引き取って同居を始める場合は、購入と処分をまとめて相談できることもあります。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律/環境省:廃棄物の処理及び清掃に関する法律第六条の三の規定に基づく一般廃棄物の指定について
受けられなかったときの行き先と費用の決まり方

市区町村で受け付けてもらえないことは起こります。スプリング入りが対象外だった、大きさが規定を超えていた、といった場合です。
そのときの行き先は3つあります。自己搬入に切り替える、買い替え時の販売店引き取りを利用する、許可を受けた事業者に頼むのいずれかです。
どれを選ぶにしても、無許可の回収に渡さないという線だけは動かさないでください。ここを外すと、費用の話どころではありません。
あわせて、費用が何で変わるのかもここで整理します。金額そのものは示しませんが、比べる軸は決まっています。
家庭のごみを運べるのは許可か委託を受けた相手
廃棄物処理法は「一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域…を管轄する市町村長の許可を受けなければならない」と定めています。家庭から出るごみを運べるのは、この許可か市区町村からの委託を受けた相手です。
産業廃棄物処理業や古物商の許可では、家庭のごみは回収できません。見分け方は不用品回収の「無料」はなぜ無料?で詳しく扱っています。
片付けごと頼む場合も同じです。家庭のごみを誰が収集運搬するのか、その相手が許可または委託を受けているかを確かめてください。
業者選びの見方は実家の片付け業者の選び方にまとめています。片付け業者に頼めば許可の話が消える、という関係にはなりません。
条件が合わなかったときに試せる3つの代替案
自己搬入は、車に積めるなら選びやすい方法です。
買い替え時の販売店引き取りを利用する方法は、時期をずらせる場合に使えます。台数と搬出条件の相談は、まとめて頼むときに向いています。
3つめが、許可を受けた事業者に頼む道です。台数が多いときや、2階から下ろせないときに残る選択肢になります。
費用は品目の区分・階数・台数・経路で変わる
変わる要素は、誰に頼むかで違います。
| 誰に頼むか | 変わる要素 |
|---|---|
| 市区町村 | 品目の区分と点数 |
| 事業者 | 台数、階数(エレベーターの有無)、搬出経路、同時に出す家財の量 |
| 買い替えのときの販売店 | 同時購入かどうか、同数までか、搬出を含むか |
見積もりを比べるなら、聞き方をそろえてください。「マットレス1点」ではなく「2階の寝室から下ろすマットレス1点」と伝えると、条件のそろった答えが返ってきやすくなります。
(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律
マットレスとベッドの処分でよくある質問と答え
ここまでの分かれ目が3つとも見えていれば、進む道はほぼ決まります。
逆に、どれかひとつでも分からないままだと、窓口に電話しても話が前に進みません。まずは借り物かどうかから確かめてください。
金額は市区町村や事業者ごとに違うので、この記事では相場を示していません。特定の店や回収サービスの評価もしていないので、条件はそれぞれの窓口で確かめてください。
以下、実家の片付けで実際に出てくる場面に合わせて、検索でよく調べられている質問に、公的資料の範囲で答えます。
スプリング入りのマットレスは自分で処分できますか
出せる市区町村もあります。ただしスプリングマットレスの処分は、国が処理の難しいごみに指定した4品目に当たるので、扱いは実家がある市区町村の案内で調べてください。
マットレスを解体したら粗大ごみに出せますか
分解しても元の1点として数える市区町村があります。切る作業自体にも危険があるので、解体を前提にせず、そのままの大きさで受け付けてもらえるかを先に聞いてください。
分解したほうが安くなるかどうかも、窓口で聞けば分かります。
ベッドフレームとマットレスは一緒に出せますか
ベッドのマットレスとフレームは、同じ日に出せることは多いものの、点数を別に数える市区町村もあります。申し込みのときに、それぞれ何点として扱われるかを確かめてください。
ノンコイルのマットレスも同じ扱いになりますか
ウレタンやラテックスなどのノンコイルは、国の指定の対象ではありません。大きさによっては可燃ごみで受け付ける市区町村もあります。区分は案内で分かります。
買い替えないと販売店では引き取ってもらえませんか
買い替えを条件にしている店が多いようです。同時購入が要るのか、同数までなのかは、買う店の窓口ごとに違います。
買い替えの予定が無い場合は、市区町村か、許可を受けた事業者の側で考えるほうが確実です。
実家にある介護ベッドはどうすればいいですか
先に借り物かどうかを確かめてください。介護保険の福祉用具貸与では特殊寝台と特殊寝台付属品が種目に挙げられているので、ケアマネジャーか貸与している事業者に連絡するのが早道です。
借りていたものなら、引き取りまで事業者側で段取りしてもらえることが多いようです。
マットレスを安く手放すための順番はありますか
順番としては、市区町村の案内を先に見て、次に自己搬入、そのあとで事業者という流れになります。先に事業者へ電話をかけると、選択肢を比べないまま決めてしまいがちです。
(出典)環境省:廃棄物の処理及び清掃に関する法律第六条の三の規定に基づく一般廃棄物の指定について/厚生労働省:厚生労働大臣が定める福祉用具貸与及び介護予防福祉用具貸与に係る福祉用具の種目
まとめ|ばねの有無と運び出せるかを先に確かめる
マットレスの処分とベッドの処分で、行き先は5つあります。分かれ目は、借り物ではないか、金属のばねが入っているか、運び出せるかの3点です。
廃スプリングマットレスは国が指定した4品目のひとつで、ベッドマットレスの処分は市区町村によって扱いが分かれます。実家の電動ベッドは借り物かもしれないので、動かす前に確かめてください。
次にすることは決まっています。実家の電動ベッドの契約書を探し、マットレスの側面で金属ばねの有無を確かめ、実家がある市区町村の粗大ごみの案内でマットレスの扱いを調べるところからです。
※掲載内容は公的機関が公開している資料にもとづく一般的な整理です。受け付けの可否・手数料・搬出の条件は、市区町村、事業者、店によって異なります。最終的な条件は各窓口にご確認ください。当サイトは回収・買取・片付けを行っていません。

