食器の捨て方|素材で分けて市区町村の区分で出す手順と量の目安

捨てにくいモノの始末

実家の食器棚を開けて、量に手が止まった人が多いと思います。日常の茶碗や皿だけでなく、箱に入ったままの引き出物や来客用のセットまで出てきます。

1枚割ってしまって、出し方が分からずに調べている人もいるはずです。

先に結論を書きます。食器の出し先は、まず素材で分かれ、最後はお住まいの市区町村の区分で決まります。

割れた器は、紙で包んで表示してから出します。包み方と表示の言葉は、市区町村の案内で確かめます。

ここで分かるのは、素材ごとの区分の目安、お住まいの市区町村の案内にたどり着く道すじ、棚ごと出るときの5つの手放し方、売る・譲る・寄付が成り立つ条件です。

特定の市区町村名は出しません。答えそのものはお住まいの市区町村の案内にあるので、そこへたどり着くための材料を並べます。

  1. 食器の捨て方は素材と市区町村の区分で決まる
    1. 食器の前で手が止まったときに先に決める3つ
    2. 食器以外の品目と、片付け全体の進め方は別記事へ
  2. 食器が何ごみになるかは素材によって分かれる
    1. 陶磁器とガラスの器はどの区分に入るのですか
    2. 金属・木・プラスチックの器は分かれやすい
    3. 素材ごとの区分の目安と、確かめる場所の一覧
  3. 食器の分別が市区町村で違う理由と確かめ方
    1. 市町村は計画に従って集めると決まっている
    2. 自分の市区町村の答えにたどり着く3つの入口
    3. 実家と自宅では食器の区分が違うことがある
  4. 割れた食器は紙で包み、表示をしてから出す
    1. 包むのは収集の現場で人が袋に触れるからです
    2. 新聞紙が手元に無いときに代わりになるもの
    3. ごみ袋の重さと、一度に出す量を分ける目安
  5. 食器が大量に出るときは5つの道すじで分ける
    1. 5つの道すじと、それぞれが向いている状況
    2. 事業者に頼む前に許可があるかどうかを見る
    3. 「無料回収」で実際に起きている請求のされ方
  6. まだ使える食器は売る・譲る・寄付に回せる
    1. 買取に出せる食器と、出しにくい食器の違い
    2. 譲る・寄付は受け入れ先の条件を先に確かめる
    3. 割れた器を直して使い続けるという道もある
  7. 実家の食器を手放す順番と、残すものの決め方
    1. 残すものの基準は家ごとに決めて構いません
    2. 入口を確かめたという順番があとで効きます
    3. 遠方から通うときに作業を区切っていく考え方
  8. 食器の捨て方についてよくある質問を6つ集めた
    1. 食器は可燃ごみに出してもよいのでしょうか
    2. 大量にあるときは一度にまとめて出せますか
    3. 割れていない食器も同じ区分に入るのですか
    4. 食器の処分費用は何によって変わるのですか
    5. 商売で使っていた食器も同じ扱いになりますか
    6. 食器棚そのものはどうやって出せばよいですか
  9. まとめ|食器の捨て方の要点と今日からの3手

食器の捨て方は素材と市区町村の区分で決まる

判断は二段構えです。素材でおおまかに分かれ、そのうえで区分の名前と出し方はお住まいの市区町村が決めています。

同じ器でも答えが市区町村ごとに違うのは、ごみを集める計画が市区町村ごとに作られているためです。だから、よその市の解説をそのまま自分の家に当てはめても答えになりません。

以降は、素材、区分の確かめ方、割れた器の出し方、大量に出たときの5つの道すじ、売る・譲る・寄付、実家の食器を手放す順番の順に進みます。

食器を手放すまでの4つの手順

食器の前で手が止まったときに先に決める3つ

棚の前に立って最初にやることは、片付けそのものではありません。分ける基準を先に決めることです。

決めること その場での確かめ方 次にやること
素材で分ける 裏の材質表示を見る。無ければ質感と重さ 素材ごとにまとめて置く
割れているものを分ける 指でなぞらず、目で欠けを探す 手袋をして、割れたものだけ先に包む
残すものを決める いま使っているか、人数分そろっているか 残す箱を1つ用意する

1つ目の素材は、器の裏を見るところから始めます。材質の表示があれば、それが確実です。

表示が無ければ、質感と重さで見当をつけます。見た目で判別できないものは、市区町村の案内で品目名から確かめてください。

2つ目の割れているものは、先に分けておくと後の作業が楽になります。包む作業だけを1回で済ませられるからです。

3つ目の残すものは、この記事の後半でくわしく書きます。ここでは「残す箱を1つ用意する」というところまでで十分です。

この3つを決めてから手を動かすと、1枚ずつ迷って止まる時間が減ります。

なお、食べ物や油が残っている器は、軽くすすいで乾かしてから分けます。中身が残ったまま袋に入れると、集積所で漏れることがあります。

食器以外の品目と、片付け全体の進め方は別記事へ

ここで扱うのは、食器という品目の出し方だけです。片付けをどこから始めるかという話は、実家の片付けはどこから始めるかにまとめてあります。

実家じまい全体の流れは実家じまいの手順です。

食器棚そのもの、売れるかどうかの見分け方、不用品回収の「無料」の仕組み、仏具、業者に頼むときの費用は、それぞれ本文の中で該当する記事に送ります。

食器が何ごみになるかは素材によって分かれる

素材ごとに分けて床に並べた食器

食器は素材で区分が分かれます。陶磁器(茶碗・皿・湯のみ)とガラス(コップ・グラス)は、燃やせないごみ(不燃ごみ)に入る市区町村が多いです。

金属(カトラリー・銀器)、木(お椀・箸)、プラスチック(メラミン)は、それぞれ別の区分に振られることがあります。

環境省の令和6年度の集計では、家庭から出るごみは1人1日あたり466グラムでした。棚ごと空けるときの食器は、この毎日の量とは別に、一度にまとめて出ます。

だから、いつもの収集日と同じ感覚で袋を用意すると、量が合わなくなります。

陶磁器とガラスの器はどの区分に入るのですか

茶碗や皿、コップは、燃やせないごみに入ることが多い素材です。ただし区分の名前そのものが市区町村で違います。

「燃やせないごみ」と呼ぶところもあれば、「不燃ごみ」「陶器・ガラス・金属ごみ」と呼ぶところもあります。名前が違うだけでなく、袋の指定や収集の回数も一致しません。

割れていない器も、割れている器と同じ区分に入るのが一般的です。ごみの区分は、主に素材をもとに市区町村が決めているためです。

コップやグラスは、飲料びんの資源とは別に扱われることが多い点にも注意してください。素材が同じガラスでも、集める枠が違います。

一部の市区町村では、陶磁器を資源として集める仕組みを設けているとされています。集める場所と日が決まっている拠点回収の形が多いので、近くに拠点があるかどうかは案内で確かめてください。

拠点が見つかっても、出せるものには条件が付きます。欠けの有無、汚れを落としてあるか、耐熱ガラスや強化ガラス、金彩の器が対象外になっていないかを、受け付けの案内で確かめてください。

金属・木・プラスチックの器は分かれやすい

スプーンやフォーク、銀器などの金属の器は、資源や「小さな金属」といった区分に振られることがあります。木のお椀や箸は、燃やせるごみになることが多い素材です。

プラスチックの器は少し複雑です。容器包装のプラスチックとは別扱いになることが多く、製品プラスチックとしてまとめて集める市区町村もあります。

漆器には、木を素地にしたものと、合成樹脂を素地にしたものがあります。見た目では見分けにくいので、どちらの区分になるかは案内を見ないと分かりません。

素材ごとの区分の目安と、確かめる場所の一覧

次の表は目安です。答えはお住まいの市区町村の案内にあります。

3列目は、その案内を開いたときにどの言葉を探せばよいかの手がかりです。

素材 よく振られる区分の例 市区町村の案内での呼ばれ方の例
陶磁器(茶碗・皿・湯のみ) 燃やせないごみが多い 不燃ごみ/燃やせないごみ/陶器・ガラス・金属ごみ
ガラス(コップ・グラス) 燃やせないごみが多い 不燃ごみ/われもの/ガラス類
金属(カトラリー・銀器) 資源や金属の区分になることがある 小さな金属/金属類/資源ごみ
木(お椀・箸) 燃やせるごみが多い 可燃ごみ/燃やせるごみ
プラスチック(メラミン) 容器包装とは別扱いが多い 製品プラスチック/燃やせるごみ
漆器 素地が木か樹脂かで判断が分かれる 可燃ごみ/不燃ごみ
鍋・やかん 食器と別に扱われることが多い 小さな金属/金属類
土鍋・保存容器 素材と大きさで分かれる 製品プラスチック/不燃ごみ/粗大ごみ

表の右端の言葉で案内を探すと、自分の器がどこに書かれているかを見つけやすくなります。

大皿や重箱、寿司桶のように大きいものは、寸法で粗大ごみかどうかを分けている市区町村が多いです。その寸法は市区町村ごとに違うので、案内の粗大ごみのページに載っている数値を見てください。

(出典)環境省:一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和6年度)について

食器の分別が市区町村で違う理由と確かめ方

市区町村で出し方が違うのは、廃棄物処理法が、市町村は一般廃棄物処理計画に従って収集すると定めているからです。計画は市町村ごとに作られます。

だから区分の名前も、袋の指定も、拠点回収の有無も一致しません。よその解説が「自治体のルールを確認しましょう」で終わるのはこのためです。

ただ、本当に困るのは確認する先が分からないことのほうです。まず市町村の役割を定めた決まりを押さえたうえで、その入口を3つに整理します。

品目別の分別検索、分別のアプリや冊子、清掃事務所などの窓口の3つです。

市区町村の答えにたどり着く3つの入口

市町村は計画に従って集めると決まっている

廃棄物処理法の第6条の2は、市町村の役割をこう定めています。「市町村は、一般廃棄物処理計画に従つて……一般廃棄物を……収集し、これを運搬し、及び処分……しなければならない」。

計画に従って集める、と書いてあるところが要点です。計画は市町村ごとに作られるので、区分も収集の頻度も市町村ごとに決まります。

同じ法律の第2条は「廃棄物」を「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥……その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの……」と定義しています。

同条第2項は「一般廃棄物」を「産業廃棄物以外の廃棄物」と定めています。

家庭から不要物として出される食器は、原則として一般廃棄物にあたり、市町村が集める対象になります。使い続けるもの、人に譲るもの、買い取ってもらうものは、この枠の外です。

自分の市区町村の答えにたどり着く3つの入口

まず入口へのたどり着き方です。お住まいの市区町村名と「ごみ 分別」「ごみ 品目」を並べて検索すると、多くの市区町村で品目別の案内にたどり着けます。

ただし検索結果には、業者の記事やよその市区町村の案内も混ざります。開いたページの上部にお住まいの市区町村名があるか、アドレスが「lg.jp」や「go.jp」で終わっているかを先に見てください。

そのうえで、次の3つを使い分けます。

1つ目は品目別の分別検索です。五十音順の一覧になっていることが多く、「食器」「陶器」「ガラス」と引けば区分が出ます。

分かるのは区分名までで、収集日までは載っていないことがあります。品目名で出てこないときは、素材名で引き直してください。

2つ目は分別のアプリや冊子です。「家庭ごみの分け方・出し方」といった名前で配られていて、収集日のカレンダーが付いていることもあります。

品目の網羅性は、検索ページに劣ることがあります。手元に届いたら、先に収集日のページを開いておくと予定が立ちます。

3つ目は清掃事務所や環境部局の窓口です。電話で聞けば、量が多いときの相談まで一度に済みます。

素材とおおよその枚数、割れているものがあるかどうかを先にまとめておくと、通話が1回で終わります。開いている時間が限られる点だけ注意してください。

実家と自宅では食器の区分が違うことがある

遠方から実家に通っている人がつまずきやすいのがここです。自宅の区分をそのまま実家に当てはめてしまうことがあります。

計画が市町村ごとに作られている以上、実家側で確かめ直す必要があります。同じ県の隣の市でも、区分名が違うことは珍しくありません。

実家で出しきれなかったぶんを自宅へ持ち帰る、という発想もあります。ただしよその市区町村で出たごみを、自分の市区町村の収集や処理施設で受け付けていないことがあるので、持ち帰る前に持ち帰り先へ確かめてください。

なお、行き先が決まらないからといって、集積所以外の場所に置くことはできません。同じ法律の第16条は「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めています。

置き場所に迷ったときほど、窓口に聞くのが早い道になります。

(出典)e-Gov法令検索:廃棄物の処理及び清掃に関する法律

割れた食器は紙で包み、表示をしてから出す

紙で包んでテープで留めた割れた器

割れた器は、紙などで包み、外から見て分かるように表示してから出します。理由は、収集の現場で人が袋に触れるからです。

破片が袋を突き破ると、持ち上げた人の手が切れるおそれがあります。多くの市区町村が「割れたものは包んで『キケン』などと書いて出す」という案内を出しているのは、主に、収集時のけがを防ぐためです。

新聞紙が家に無くても、チラシや厚紙、段ボールの切れ端で代わりになります。あわせて、一度に出す量とごみ袋の重さにも目安があります。

包むのは収集の現場で人が袋に触れるからです

ごみは機械だけで運ばれるわけではありません。集積所から車へ積むときも、車から降ろすときも、人が袋に手をかけます。

割れた陶磁器やガラスの縁は、想像より鋭くなります。袋の中で動けば、内側から薄いポリ袋を切ることがあります。

だから包みます。包んだうえで、外側から見て分かるように書いておくと、扱う側が身構えられます。

表示の言葉に指定が無いか、市区町村の案内を確かめてください。指定が無ければ、「キケン」でも「われもの」でも構いません。

読んで危ないと分かる言葉を、マジックで大きく書いておけば十分です。

新聞紙が手元に無いときに代わりになるもの

新聞を取っていない家は増えています。実家に古新聞が積んであると思っていたら1枚も無かった、ということもあります。

代わりになるものは身の回りにあります。チラシ、厚紙、段ボールの切れ端、空き箱、紙袋、通販の緩衝材。

薄いものは重ねて使ってください。破片が突き抜けない厚みになるまで巻くのが目安です。

作業に入る前に、厚手の手袋をしてください。破片を素手でつまむと、包む側の手が切れるおそれがあります。

細かい破片は、ほうきとちりとりで集めます。床に残ったかけらは、あとで裸足で踏むことがあります。

包んだあとはガムテープで留めて、中で動かないようにします。包んだだけでは、運ぶうちにほどけます。

段ボールの切れ端は、割れた大皿のように面積の広いものに向いています。厚みがあるぶん、突き抜けにくくなります。

ただしこれで絶対に安全になるわけではないので、量が多いときは無理に1袋へ詰めないでください。

ごみ袋の重さと、一度に出す量を分ける目安

陶磁器は見た目より重い素材です。袋にまだ余裕があるのに、持ち上げると底が抜けそうになることがあります。

出す量は、次の3つで調整します。

  • 回数を分ける:市区町村の案内で1回の上限を確かめ、その範囲で数回に分けて出す
  • 袋を小さくする:大きい袋に詰めるより、小さい袋を複数のほうが扱いやすい
  • 指定袋の有無を確かめる:指定袋がある市区町村では、袋のサイズが選択肢を決める

よその解説がよく書いている「一度にたくさん出さない」は、集積所の見た目の問題ではありません。持ち上げる人がいるからです。

自分で持ち上げてみて重いと感じたら、その袋は分けたほうがよい、と考えると判断しやすくなります。

食器が大量に出るときは5つの道すじで分ける

床に並べた複数のごみ袋と段ボール箱

棚ごと出るときは、①市区町村の収集 ②市区町村の処理施設へ自分で持ち込む ③売る ④譲る・寄付 ⑤許可のある事業者に頼むの5つに分けて考えます。

ここまでは、1枚でも棚1つぶんでも共通する「どこに出すか」の話でした。ここからは、量そのものが問題になるときの手放し方に移ります。

5つのどれか1つに絞る必要はありません。箱入りの未使用品は売る、日常使いの器は収集、という混ぜ方のほうが現実的です。

量が多いほど、収集日を待つだけでは回数がかさみます。ただし事業者に頼むときは、先に許可を見るのが順番です。

5つの道すじと、それぞれが向いている状況

5つを並べると、選び方の見当がつきます。

道すじ 向いている状況 かかる手間 注意点
①市区町村の収集 量が数袋に収まる 収集日を待つ回数 1回に出せる量に制限があることがある
②処理施設へ持ち込む 一度に片付けたい 車の手配と予約 受け付けていない市区町村もある
③売る 未使用・箱つき・作家もの 状態の仕分けと持ち込み 通る条件が限られる
④譲る・寄付 まだ使える状態のもの 受け入れ先とのやり取り 先方の条件を先に確かめる
⑤許可のある事業者 量が読めない・搬出が難しい 許可の確認と見積もりの比較 費用は量、分別の程度、階数と搬出経路、立ち会いの有無で変わる

③と④の条件は、このあとの「まだ使える食器は売る・譲る・寄付に回せる」で開きます。

②の持ち込みは、収集日を何回も待たずに済む道です。持ち込みの手数料を重さで決めている市区町村もあり、受け付けの時間と予約の取り方は案内に載っています。

持ち込み先は、清掃工場・クリーンセンター・環境センター・リサイクルプラザなどの名前で案内されています。区分名と同じで、呼び方は市区町村ごとに違います。

ただし受け付けていない市区町村もあります。車が要ることと、本人確認の書類が要ることが多い点も、先に確かめてください。

費用の考え方は遺品整理の費用相場にまとめてあります。

事業者に頼む前に許可があるかどうかを見る

事業者に頼むと決めたら、見るのは料金より先に許可です。環境省は「ご家庭の廃棄物を回収するには、市区町村の『一般廃棄物処理業許可』や委託が必要です」と書いています。

続けて「『産業廃棄物処理業の許可』や『古物商の許可』では回収できません」ともあります。産業廃棄物処理業の許可は工場や企業の廃棄物を処理するための許可で、古物商の許可は中古品などを売り買いするための許可だからです。

まだ使える器をリユースに回す場合は別です。環境省は「中古品を扱うリユースショップ(リサイクルショップ)など、古物商の許可を有し、信用できる業者に中古品としての買取りを依頼してください」としています。

では、どこで探すのか。答えは、国民生活センターのページにあります。

「市区町村のホームページや窓口への問合せで一般廃棄物処理業の許可業者を探し、複数社から見積もりを取り……確認したうえで依頼しましょう」とあります。

見積もりのときに確かめる点として、追加料金の有無、作業内容と料金を明確に出してもらうこと、キャンセル料の3つが示されています。

一覧は「一般廃棄物収集運搬業許可業者」といった名前のページにまとまっていることが多いです。見つからなければ、窓口に聞くのが早い道になります。

当サイトでは、不用品回収の「無料」はなぜ無料かで、無料には3つのパターンがあることを整理しました。許可の見方もそちらに置いてあります。

「無料回収」で実際に起きている請求のされ方

国民生活センターは、不用品回収サービスの相談件数を公表しています。2018年度1,354件、2019年度1,457件、2020年度1,788件、2021年度2,231件、2022年度は9月末までで857件です。

これは2022年9月末までの登録分なので、いまの件数ではありません。それでも、増え方の傾向は読み取れます。

実際の相談には、こういうものがあります。「軽トラックパック7,000円、2トントラックパック2万5,000円」という広告を見て依頼した事例です。

当日は3人と2トントラックで来訪し、積み込みが終わってから合計25万円と言われた、という内容です。

「トラック詰め放題」で依頼したのに、荷台の囲いの高さまでしか積めないと言われ、断るとキャンセル料を請求されたという相談もあります。同センターは「インターネットやチラシ等で広告を大々的に出している事業者が必ずしも一般廃棄物処理業の許可業者とは限らない」と注意を促しています。

そうなったときの出口も示されています。見積もりと違う高額な料金を請求されたら、後日納得した金額で支払う意思を示したうえで、その場での支払いを断ります。

支払いを迫る態度に身の危険を感じたら、警察に連絡するという方法も示されています。そのうえで、最寄りの消費生活センター等に相談することが案内されています。

消費者ホットライン「188」は、最寄りの消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号です。

見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合などは、訪問販売のクーリング・オフ等が適用できる可能性があるとされています。

なお、無料と書いてあるものがすべて違法というわけではありません。買取や有価物の引き取りとして成り立つ形もあります。

だから見るのは表示ではなく許可です。

(出典)環境省:廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!/独立行政法人 国民生活センター:不用品回収サービスのトラブル

まだ使える食器は売る・譲る・寄付に回せる

箱に入ったままの引き出物の器

まだ使える器は、売る・譲る・寄付のどれかに回せることがあります。5つの道すじのうち、③売ると④譲る・寄付は条件が細かいので、ここで開きます。

あわせて、割れた器を直して使い続ける道にも触れます。

箱に入ったままの引き出物、来客用のセット、作家ものやブランドの器は、捨てる前にこの入口があります。ただし成り立つ条件は限られていて、使用感のある単品はどの入口でも受け入れられにくいのが実際のところです。

成り立つ条件と成り立たない条件を、同じ重さで書きます。特定の業者や団体は挙げません。

受け入れの条件が先方ごとに変わるためです。

買取に出せる食器と、出しにくい食器の違い

買取に出せるかどうかは、状態と組み合わせ、そして作り手が分かるかどうかで決まります。

出せる可能性がある 出しにくい
未使用で箱がそろっている 使用感がある
5客・10客のセットになっている 単品でばらばら
作家名・窯元・ブランドが分かる 作り手が分からない
欠けやひびがない 欠けやひびがある

作り手が分かるかどうかは、器そのものを見れば確かめられます。高台(底の輪)の裏にある銘、桐箱と箱書き、貼られたままのシールが手がかりです。

買取の頼み方は、大きく3つに分かれます。リユースショップの店頭に持ち込む方法、出張買取に来てもらう方法、宅配買取に送る方法です。

近くに店があって数が少ないなら店頭、数が多いなら出張、送る手間を惜しまないなら宅配、という選び分けになります。

ただし出張で来てもらうときは、頼んでいない品まで見せるように言われることがあります。売る気のないものは出さない、その場で決めない、の2つで足ります。

特定商取引法は訪問購入について、その場で品物の引渡しを拒めることを業者が告げるよう定めています。迷ったときの相談先は、さきほどと同じ消費者ホットライン「188」です。

どの頼み方でも、中古品を買い取って売る事業には古物商の許可が要ります。環境省も、リユースの依頼先として古物商の許可を持つ業者を挙げています。

フリマアプリに出す道もあります。ただし割れ物の梱包と発送は手間がかかるので、点数が多いほど現実的ではなくなります。

実家で売れる可能性があるものの見分け方は、実家で売れるものにまとめました。器以外にも当てはまる基準が並んでいます。

譲る・寄付は受け入れ先の条件を先に確かめる

譲る・寄付は、こちらの都合だけでは成立しません。受け入れる側にも条件があります。

よくあるのは3つです。未使用かどうか、数がそろっているか、送料はどちらが持つか。

この3つを先に聞いておくと、送ってから断られるという事態を避けられます。

受け入れ先の種類も分かれます。地域の譲渡掲示板や情報紙は、近くの人に直接渡せるので送料がかかりません。

市区町村のリユース窓口やリサイクルプラザの譲渡コーナーを設けているところもあります。案内はごみのページに載っていることが多いです。

地域のバザーや子ども食堂が食器を集めていることもあります。福祉施設や支援団体も同じで、いつでも募集しているとは限りません。

いずれも、募集している時期と品目が先に決まっています。渡す側の都合で持ち込むと、断られたときにそのまま持ち帰ることになります。

割れた器を直して使い続けるという道もある

欠けた器を漆で継いで使い続ける、金継ぎという方法があります。器の傷を隠さず、線として残す直し方です。

思い入れのある器が1つだけある、という場合には選択肢に入ります。実家の棚から出てきた器の中に、母が使い続けていた茶碗が混ざっていることもあります。

ただしやり方はここには書きません。漆はかぶれる場合があり、扱いに慣れが要るためです。

教室や工房で習う形が一般的です。

そして、直して使うのが正しくて捨てるのが間違い、という話でもありません。置き場所と使う予定があるものだけ残すという判断は、それ自体が片付けの一部です。

(出典)環境省:廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!/e-Gov法令検索:特定商取引に関する法律

実家の食器を手放す順番と、残すものの決め方

残す器を入れる箱を一つだけ用意したところ

先に残すものを決めてから、残りを手放します。逆にすると、1枚ずつ迷って手が止まります。

実家じまいでは数が読めないので、先に用意する「残す箱」の大きさから決めると量が見えてきます。

捨てることに引っかかるときに効くのは、何をどの順で確かめたかです。売る・譲る・寄付の入口に当てはまるものを先に分けたうえで、残りを手放したという事実が、判断を落ち着かせます。

遠方から通っている場合は、1回の作業で終わらせる前提を外すところから始めます。

残すものの基準は家ごとに決めて構いません

残す基準は、家によって違っていて構いません。決めておきさえすれば、基準の中身は何でも機能します。

よく使われるのは次の3つです。いま自分が使っているか、人数分そろっているか、思い出として置き場所が決まっているか。

3つ目が効きます。「思い出だから残す」だけだと箱が増え続けますが、「置き場所が決まっているから残す」なら数が限られます。

どれがいらない食器かは、残すものを決めたあとに自動的に決まります。残す箱に入らなかったものが、手放す対象です。

作業の最中に判断しきれないものが出たら、箱入りの未使用品と作家もの・ブランドものだけを別の箱にまとめておくと、売る・譲る・寄付の入口を閉じずに先へ進めます。

入口を確かめたという順番があとで効きます

まだ使えるものを捨てることに、後ろめたさを感じる人は多いと思います。ここで効くのは、量の話でも環境の話でもありません。

入口を確かめたかどうかです。売る・譲る・寄付の条件に照らして、当てはまるものを先に分けます。

当てはまらなかったものは、当てはまらないと確かめたうえで手放します。

この順番を踏んでいれば、判断の根拠が自分の中に残ります。逆に、確かめずにまとめて出してしまうと、あとから「あれは売れたかもしれない」という思いが残ります。

どちらを選ぶかはご自身の判断です。ここで言えるのは、順番を踏んだかどうかが、あとの気持ちを分けるということだけです。

遠方から通うときに作業を区切っていく考え方

実家が遠いと、次に行けるのが何週間か先になります。1回で終わらせようとすると、持ち上がらない量の袋になります。

収集の回数が読めるなら、回ごとに出す量を割り振るのが現実的です。次に来られる日から逆算して、今回はどこまでやるかを決めます。

実家が空き家になっている場合は、水道が止まっていると器を洗えない点に注意してください。汚れを落としてから出す必要があるなら、水を使える日にまとめてやることになります。

処理施設への持ち込みの予約が、遠方からだと取りにくいという詰まり方もあります。器は腐りませんが、家に人が入らない期間が長いほど、片付けそのものが後ろに延びます。

棚を空けていくと、香炉や花立のように器の形をした仏壇まわりの品が混ざって出てきます。こちらは仏具の処分に分けてあります。

食器の捨て方についてよくある質問を6つ集めた

台所の流し台に残った最後の数枚の器

答えの多くは「素材で分かれ、区分は市区町村が決める」という原則から導けます。ここでは、その原則を具体的な場面に当てはめ直します。

検索でよく並ぶ質問と、実家の片付けで手が止まる場面を突き合わせました。可燃か不燃か・大量のとき・割れていないとき・費用・事業で使った器・食器棚の6つです。

いずれも最終的な答えはお住まいの市区町村の案内にあります。ここに書くのは、案内を開く前に持っておくと迷いが減る判断の材料です。

食器は可燃ごみに出してもよいのでしょうか

素材次第です。陶磁器とガラスは燃やせないごみに入ることが多く、木や紙でできた器は燃やせるごみになることがあります。

プラスチックの器は市区町村で扱いが分かれます。案内で品目を引いて確かめてください。

大量にあるときは一度にまとめて出せますか

1回に出せる量に制限を設けている市区町村があります。まずそこを確かめてください。

制限がある場合は、回数を分けるか、処理施設へ自分で持ち込むか、許可のある事業者に頼むかの3つになります。

割れていない食器も同じ区分に入るのですか

区分は主に素材をもとに市区町村が定めており、割れているかどうかでは変わらないことが一般的です。

ただし出し方には違いがあります。割れているものは包んで表示する、という一手間が加わります。

食器の処分費用は何によって変わるのですか

金額の目安はここでは出しません。変わる要素は量、分別の程度、階数と搬出経路、立ち会いの有無の4つです。

費用がどう決まるかは遺品整理の費用相場で扱っています。

商売で使っていた食器も同じ扱いになりますか

事業活動に伴って出るものは、家庭から出るものとは扱いが違います。飲食店を閉めるときの器などが当てはまります。

線引きの細かいところは、市区町村や都道府県によって運用が違います。お住まいの市区町村または都道府県の窓口に確かめてください。

食器棚そのものはどうやって出せばよいですか

家具は粗大ごみの扱いになることが多く、搬出の段取りが別の話になります。

考え方はタンスの処分にまとめました。器を出す作業とは分けて計画してください。

まとめ|食器の捨て方の要点と今日からの3手

食器の出し先は素材で分かれ、最後は市区町村が決めます。割れているものは紙で包み、外から分かるように書いて出します。

大量に出るときは収集/持ち込み/売る/譲る・寄付/許可のある事業者の5つに分け、事業者に頼むときは先に許可を見ます。

今日からできることは3つです。

  • 素材で分ける
  • 市区町村名と「ごみ 分別」で検索して品目別の案内を引く
  • 割れているものだけ先に包んで表示する

箱入りの未使用品と作家ものは別の箱へ。あとで考え直せます。

量が読めないときは、見積もりの前に不用品回収の「無料」の仕組みで許可の見方を確かめます。

当サイトでは回収の受付や業者の紹介はしません。全体の流れは実家じまいの手順にあります。

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