パソコン処分の方法|無料になる条件とデータ消去の順番

捨てにくいモノの始末

実家の押し入れや物置から、いつのものか分からないパソコンが出てきて手が止まっていませんか。多くの市区町村では粗大ごみに出せませんが、引き取り先は用意されています。

取り上げるのは3つ。メーカー回収と小型家電リサイクルという2つの出し先と、家庭で使っていたパソコンの費用が2003年10月で分かれることです。

もうひとつは、初期化しただけでは残ることがあるデータの消し方です。

当サイトは回収も買取も行っていません。この記事では回収の金額の相場を扱わないので、費用は「どこで決まるか」と「誰に聞くか」の形で整理します。

  1. パソコンは粗大ごみとは別の道で引き取られる
    1. 出し先は2つある
    2. 対象になるのはどれか
    3. この記事で扱わないこと
  2. 2003年10月以降かどうかで無料と有料が分かれる
    1. PCリサイクルマークを探す
    2. 購入時期が分からないときの見当のつけ方
  3. メーカーが分からない・なくなったとき
    1. 窓口の探し方と、申し込んでからの流れ
    2. メーカーがないパソコン・自作パソコン
  4. 小型家電リサイクルで出す方法
    1. ボックス回収と市区町村の案内
    2. 箱に入らない・持ち込めないとき
    3. 認定事業者とは何か
  5. 家電4品目とは制度が違う
    1. 3つの制度を分けて覚える
  6. 初期化しただけではデータが残ることがある
    1. 公的機関が挙げている消し方
    2. 回収側でもデータは壊されるが
  7. 電源が入らない・ログインできないとき
    1. 取り出したハードディスク・SSDをどうするか
    2. 消去を任せるときの確かめ方
  8. 実家で出てきたパソコンを動かす前に
    1. 先に確認しておくこと
    2. データの中身を調べる話は別
  9. 無許可の回収業者に渡さない
    1. 許可の種類を聞く
    2. パソコンはデータごと渡すことになる
  10. パソコンの処分でよくある質問
    1. 20年前・30年前のパソコンでも引き取ってもらえますか
    2. パソコンを初期化せずに処分するとどうなりますか
    3. ディスプレイだけ、キーボードだけでも出せますか
    4. 家電量販店でも処分できますか
    5. ハードディスクだけを処分したいときはどうすればいいですか
    6. 遺品として出てきたパソコンはどうすればいいですか
  11. まとめ|出し先は2つ、データは先に消す

パソコンは粗大ごみとは別の道で引き取られる

分別された家庭ごみの前に置かれたパソコン

パソコンは、資源有効利用促進法によってメーカーによる回収とリサイクルが義務づけられています。家庭から出すときは、メーカーに引き取ってもらうか、小型家電リサイクルの回収に出すかのどちらかになります。

多くの市区町村では、パソコンを粗大ごみの収集に出せません。ただし粗大ごみとして集めたものから小型家電を選別する方式をとる市区町村もあるので、最後は実家がある市区町村の案内で確かめてください。

まず押さえたいのは、パソコンには専用の道が2つあること、そしてどちらの道でも、渡す前にデータを消しておくことです。行き先がないのではなく、ごみとは別の窓口に申し込む形になっているだけです。

出し先は2つある

家庭のパソコンには、次の2つの出し先があります。

出し先 申し込み先 対象 渡し方 費用の考え方
メーカー回収(資源有効利用促進法) 製造したメーカーの窓口 デスクトップ本体・パソコン用ディスプレイ(ブラウン管式・液晶式)・ノートパソコン 申し込み後、案内された方法で梱包して送る 家庭で使っていたもので2003年10月以降に販売された製品は無料
小型家電リサイクル(小型家電リサイクル法) 市区町村の案内 市区町村が定めた小型家電(パソコンを含む場合がある) 回収ボックスに入れる、持ち込む、宅配便を使うなど市区町村による 市区町村や事業者ごとに異なる

どちらか一方しか使えないわけではありません。台数が多い、大きくて回収ボックスに入らない、メーカーがはっきりしないといった事情で、使いやすいほうを選ぶことになります。

パソコンの出し先を決める順番

対象になるのはどれか

経済産業省が示すメーカー回収の対象は、デスクトップコンピュータ本体・パソコン用ディスプレイ装置(ブラウン管式・液晶式)・ノートブックパソコンです。ディスプレイのうち有機EL式は含まれません。

タブレット端末は、このメーカー回収の対象外とされています。ただし小型家電リサイクルの側では対象になることがあるので、市区町村の案内で確かめてください。

古い実家では、本体だけが残っていてディスプレイが見当たらないこともあります。そろっていなくても、対象の機器であれば単体で出せます。

この記事で扱わないこと

テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機の家電4品目は別の制度です。料金と頼み先は実家の家電の処分方法にまとめています。

故人のスマートフォンや口座の調べ方はデジタル遺品の整理はどうする?、まだ値段がつくものの売り先は実家の片付けで売れるものは?で扱っています。

(出典)経済産業省:パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)

2003年10月以降かどうかで無料と有料が分かれる

ノートパソコンの底面のラベルを確かめる手元

費用の分かれ目は、はっきりした日付で示されています。経済産業省は、2003(平成15)年10月以降に販売された製品は無料で回収され、これ以前に販売された製品は有料で回収されることがあるとしています。

これは家庭で使っていたパソコンの場合の分かれ方です。実家から出てくる10年前・20年前のパソコンは、この線の後ろに入ることがほとんどです。

有料になる可能性を考えるのは、2003年10月より前に販売された製品です。まずは本体の底面や背面を見て、マークを探すところから始めてください。

PCリサイクルマークを探す

PCリサイクルマークは、一般社団法人パソコン3R推進協会に加入しているメーカーの製品のうち、無料で回収されるものに貼られています。ノートパソコンなら底面、デスクトップなら背面や側面に貼られていることが多い小さなシールです。

見つからなくても諦める必要はありません。経済産業省は「貼られていない場合であっても家庭での使用であれば無料で回収される場合もありますので、メーカーに問い合わせてください」と書いています。

シールは経年ではがれたり、汚れて読めなくなったりします。マークの有無だけで判断せず、メーカーに聞くのが確実です。

購入時期が分からないときの見当のつけ方

買った年を覚えていないときは、いくつかの手がかりがあります。保証書や取扱説明書、購入時の書類が残っていれば、そこに日付があります。

本体に貼られた型番から調べる方法もあります。メーカーのサイトで型番を検索すると、その製品がいつごろのものか分かることがあります。

それでも分からなければ、型番を控えてメーカーの窓口に問い合わせるのが手間の少ない方法です。窓口では、無料か有料かもあわせて確認できます。

実家のパソコンでは、購入時の書類が本体の近くにまとめて置かれていることがあります。片付けの途中で保証書や納品書が出てきたら、パソコンと一緒にしておくとあとで探さずに済みます。

(出典)経済産業省:パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)

メーカーが分からない・なくなったとき

古いデスクトップパソコンの背面を確かめる

古いパソコンでは、メーカーがすでに事業をやめていることがあります。それでも行き止まりにはなりません。

経済産業省は、事業撤退等によりメーカーが不存在となったパソコンや、自作パソコンの場合は一般社団法人パソコン3R推進協会が有料で回収するとしています。

パソコン3R推進協会に加入していないメーカーも、資源有効利用促進法にもとづいて自主回収しています。その場合は、そのメーカーに直接問い合わせる形になります。

つまり、メーカーがなくなっている場合や自作パソコンにも、相談できる窓口があります。順番としては、まずメーカーを特定し、そのメーカーがすでにない場合や自作パソコンのときに協会を頼るという流れです。

窓口の探し方と、申し込んでからの流れ

メーカー名は、本体のロゴや起動時の画面、底面のラベルで確かめられます。名前が分かれば、経済産業省のページから各メーカーの窓口一覧へたどれます。

窓口では、申し込みのあとに発送用の伝票などが送られてきて、その案内に従って発送する形になります。持ち込みではなく郵送で完結する場合が多いので、遠方の実家からでも進められます。

申し込みのときに聞かれるのは、次のような内容です。手元で控えてから連絡すると一度で済みます。

  • メーカー名
  • 型番(底面や背面のラベルに書かれた英数字)
  • 台数(本体とディスプレイは別に数える)
  • PCリサイクルマークの有無
  • 分かれば購入した年

梱包に使う箱は自分で用意することが多いので、片付けで出た段ボールを取っておくと役に立ちます。箱の大きさは窓口が案内していることもあるので、申し込みのときに一緒に聞いておくと迷いません。

メーカーがないパソコン・自作パソコン

ここに当てはまるのは、実家に置かれたままの古いデスクトップや、家族が組み立てたパソコンです。申し込み先はパソコン3R推進協会になります。

協会に出す場合は有料になるので、金額は窓口で確認してください。この記事では回収料金の相場を示していません。

もうひとつの道として、小型家電リサイクルの回収に出す方法もあります。メーカーが分からないという理由だけで止まらないでください。

実家によくあるのは、ロゴが消えかけている、そもそも見当たらないという状態です。

それでも型番のラベルが残っていれば手がかりになります。ラベルが残っていなければ小型家電の側に回せるかを、市区町村の案内で確かめてください。

(出典)経済産業省:パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)

小型家電リサイクルで出す方法

公共施設に置かれた小型家電の回収ボックス

もうひとつの道が小型家電リサイクルです。環境省によれば、2013年4月から小型家電リサイクル法が始まり、家庭の電気や電池で動く製品が広く対象になりました。

出し方は市区町村ごとに決まっていて、回収する品目も方法も市区町村によって違います。公共施設やスーパー、家電小売店に置かれた回収ボックスに入れる方式が代表的です。

台数が多いときや、メーカーが分からないときは、こちらのほうが早く片付くことがあります。実家の片付けでまとめて出すなら、先に市区町村の案内を見ておくと段取りが決めやすくなります。

ボックス回収と市区町村の案内

回収ボックスは、投入口の大きさが決まっています。ノートパソコンは入っても、デスクトップ本体やディスプレイは入らないことが多く、その場合は別の方法を案内されます。なお、パソコンのディスプレイは家電リサイクル法のテレビには当たりません。その線引きはテレビの処分方法|ブラウン管も液晶も、実家の1台を手放す手順で整理しています。

環境省のリーフレットも「市区町村によって回収する品目が異なりますので、詳しくはお住まいの市区町村にお尋ねください」としています。ボックスの場所、対象品目、持ち込み窓口の有無は、市区町村の案内で確かめてください。

箱に入らない・持ち込めないとき

回収ボックスに入らない大きさなら、市区町村が案内している持ち込み窓口を使うか、メーカー回収に切り替えるかになります。

宅配便を使う方法を案内している市区町村もあります。車がない、実家が遠いという事情があるなら、まず宅配の可否を聞いてください。

台数が多いときは、片付けの日程に合わせて一度に出せるかも確認しておくと、往復の手間が減ります。

認定事業者とは何か

小型家電を回収してリサイクルする事業者のうち、国の認定を受けたものが認定事業者です。環境省は「適正なリサイクルを実施する者として国の認定を受けた認定事業者などが回収された小型家電を分解・破砕し、金属の種類やプラスチックごとに選別し」と説明しています。

認定事業者と、小型家電リサイクルに取り組む市区町村だけが使えるマークもあります。回収を名乗る相手がこのマークを使っているかどうかは、ひとつの手がかりです。

国が認定した事業者の一覧は環境省が公開しています。

ただし個人がどこへ出せるかは市区町村の案内によって違うので、まずは市区町村の窓口で確かめてください。

回収に来ると言われたときも、事業者名を聞いて一覧と照らすと手がかりになります。名乗らない相手には渡さない、というだけでも一定の歯止めになります。

(出典)環境省:小型家電リサイクル法が始まりました!/小型家電リサイクル関連

家電4品目とは制度が違う

同じ「家電」でも、パソコンと家電4品目は別の制度で動いています。テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、回収の方法も申し込み先もパソコンとは違います。

実家の片付けでは、両方が同時に出てくることも珍しくありません。品目ごとに窓口が違うことを先に知っておくと、電話をかける先を間違えずに済みます。

環境省も、小型家電リサイクルが始まったあとも家電4品目は「これまでどおり」家電リサイクル法の対象だと説明しています。制度が増えても、4品目の扱いは変わっていません。

3つの制度を分けて覚える

品目 根拠になる制度 出し方の入口
パソコン(本体・ディスプレイ) 資源有効利用促進法/小型家電リサイクル法 メーカーの窓口、または市区町村の案内
テレビ・エアコン・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機 家電リサイクル法 販売店、または市区町村の案内
デジタルカメラ・携帯電話などの小型家電 小型家電リサイクル法 市区町村の回収ボックスなど

実家から出る機械は3つの制度に分かれる

表の3つ目にあるように、デジタルカメラや携帯電話などの小型家電は、パソコンと同じ小型家電リサイクル法の側です。まとめて回収ボックスに入れられることも多くあります。

家電4品目のほうは、料金の決まり方も申し込み先もパソコンと違います。くわしくは実家の家電の処分方法にまとめています。

何から手をつけるかで迷っているなら、実家の片付けはどこから?から読むと順番が決めやすくなります。

(出典)環境省:小型家電リサイクル法が始まりました!

初期化しただけではデータが残ることがある

パソコンの画面に向かってデータを消す作業

パソコンを手放すときにとくに心配なのはデータです。結論から言うと、ファイルを削除しただけ、初期化しただけでは、データが残ることがあります。

総務省の解説にはこう書かれています。「画面上でデータが消えているように見えても、実際にはハードディスク上にデータが残されたままになっていることがあり、特殊なソフトウェアを利用することで、削除されたはずのファイルを復元することが可能です」。

写真も書類も、復元される可能性が残ったまま手元を離れるおそれがあります。

消し方は選択肢が決まっているので、できるものから選んでください。

公的機関が挙げている消し方

総務省の解説が挙げているのは、次の方法です(事業者向けに書かれたページですが、家庭のパソコンでも考え方は同じです)。

  • 市販されているデータ消去用のソフトウェアを使う(復元できないように完全に消去できる)
  • 専門業者のデータ消去サービスを利用する
  • パソコンのハードディスクを取り出して、物理的に破壊する
  • 記録を暗号化していた場合は、復号に必要な鍵を確実に廃棄して読み出せなくする

このうち、実家のパソコンで現実的なのは消去ソフト、取り出して壊す方法、消去まで行う相手に任せる方法です。暗号化していたかどうかは、古いパソコンでは分からないことが多いので、あてにしないほうが安全です。

総務省はSSDについて、ハードディスク用の消去ソフトでは完全に消去できない場合があるとして、専用のソフトを使うか物理的な破壊などを検討するよう促しています。比較的新しいパソコンなら、記録している装置がどちらなのかも確かめてください。

消去ソフトは、パソコンが起動して操作できることが前提になります。起動しない場合は次の章の方法になるので、まず電源が入るかどうかを確かめてください。

回収側でもデータは壊されるが

経済産業省は、回収されたパソコンについて「再資源化施設においてデータ破壊や分解等の工程を経て再資源化され」ると説明しています。工程の中でデータは壊されるという意味です。

ただし同じページには、「パソコンに保存されているデータは使用者・排出者の責任であらかじめ消去しておくことが望ましいです」とも書かれています。回収に出すから何もしなくてよい、という話ではありません。

手元を離れてから施設に届くまでの間があります。自分で消せるものは自分で消してから出す、という順番で考えてください。

発送する場合は、箱の中でパソコンが動かないように詰めることも大切です。落下で外装が割れると、中の装置が見える状態で運ばれることになります。

(出典)総務省:国民のためのサイバーセキュリティサイト「安全なデータの廃棄」/経済産業省:パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)

電源が入らない・ログインできないとき

取り出したハードディスクと工具

古いパソコンでは、そもそも起動しないことがあります。ただし記録している装置が壊れていなければ、画面が映らなくてもデータは残っています。

長く電源を入れていない実家のパソコンでは、起動しないほうがむしろ多いかもしれません。ログインのパスワードが分からない場合も同じで、中身は取り出せる状態にあります。

このときの選択肢は2つです。ハードディスクやSSD(データを記録している装置)を取り出して物理的に壊すか、データ消去まで行ってくれる回収先を選ぶかになります。

どちらを選ぶかは、自分で本体を開けられるかどうかで決まります。工具や細かい作業に不安があるなら、任せる側に寄せてください。

取り出したハードディスク・SSDをどうするか

デスクトップは側面の板を外せば、ハードディスクを取り出せる構造のものが多くあります。ノートパソコンは裏面のねじを外す形が一般的ですが、機種によって難易度が変わります。

取り出したあとの行き先も決めておいてください。本体だけ出して、抜いた装置が家に残るという状態になりやすいところです。

自分で開ける自信がなければ、無理をせず次の方法にしてください。無理に開けると、けがや他の部品の破損につながることがあります。

壊し方も、金づちで叩けばよいというものではありません。総務省は外側のケースだけを壊しても、中のディスクが無事ならデータを復元できることがあると注意を促しています。

取り出すところまでを自分で行い、壊すのは任せるという進め方もあります。

消去を任せるときの確かめ方

データ消去まで行う回収サービスもあります。任せる場合は、どの方法で消すのかを申し込む前に聞いてください。

総務省の解説も、業者に依頼する場合について「依頼先の会社の信頼度も考慮して業者を選定しましょう」としています。安さだけで決めない、という趣旨です。

パソコンごと渡すのが不安なら、装置だけ抜いて手元に残し、本体を出すという分け方もできます。

消去の記録を書面でもらえるかを聞いておくと、家族に説明するときにも使えます。相手が説明を渋る場合は、別の窓口を探したほうが安全です。

(出典)総務省:国民のためのサイバーセキュリティサイト「安全なデータの廃棄」

実家で出てきたパソコンを動かす前に

家族で実家の荷物を確かめる様子

自分のパソコンなら迷わず消せますが、親のものや故人のものは事情が違います。中に必要な写真や書類が入っていることがあり、消してしまうと戻りません。

処分を決める前に、家族で扱いを相談しておいてください。あとから「あの写真はどこへ行ったのか」という話になりやすいところです。

順番としては、調べる・データを取り出す・消す・出すの4つです。この記事が扱うのは「消す」と「出す」で、「調べる」「データを取り出す」は急がずに進めて大丈夫です。

パソコンは置いておいても腐らないので、片付けの最後に回しても構いません。

先に確認しておくこと

きょうだいや親族がいるなら、中身を見るかどうか、誰が見るかを先に決めておくのが安全です。あとで問題になりやすいのは、相談なく処分してしまった場合です。

写真や年賀状の住所録など、家族が残したいものが入っていることもあります。取り出す手段があるなら、処分の前に済ませておいてください。

仕事で使っていたパソコンなら、勤め先の資料が残っている場合もあります。持ち出しの扱いが決まっている場合があるので、その点は勤め先に確かめてください。

経済産業省が示す家庭系パソコンの回収手順も、最初の①は「廃棄するもの(コンピュータ本体、ノートパソコン、ディスプレイ)を確認します」です。データを消す話は、その①の中に置かれています。

手順は機械を選ぶところから始まります。家族で扱いを決めるのは、さらにその前になります。

親が存命で、まだ使っているパソコンなら、本人の同意なく持ち出さないでください。片付けそのものの進め方は実家の片付けはどこから?にまとめています。

データの中身を調べる話は別

口座やサブスク、パスワードの調べ方は、この記事では扱いません。手順はデジタル遺品の整理はどうする?にまとめています。

この記事で扱うのは、中身の始末が済んだあと、機械をどう手放すかのほうです。

中身に用がないと分かっているなら、この記事の前半に戻って出し先を決めるだけで済みます。逆に、口座や契約が残っている心当たりがあるなら、先にそちらを片付けてください。

(出典)経済産業省:パソコンのリサイクル(資源有効利用促進法)

無許可の回収業者に渡さない

住宅街を回る回収のトラック

家の前をトラックで回る回収や、空き地で行われる回収に、パソコンを渡すのは避けてください。環境省は、家庭から廃家電などの廃棄物を回収するには市区町村の「一般廃棄物処理業」の許可や委託が必要だと示しています。

「産業廃棄物処理業」の許可、「古物商」の許可では、ご家庭の廃棄物を回収することはできませんとも書かれています。

無許可の業者に回収された廃家電が、不法投棄や不適正な処理をされた事例が報告されています。パソコンはデータも一緒に渡すことになるので、なおさら相手を選ぶ必要があります。

「無料」という言葉だけで判断しないでください。

許可の種類を聞く

チラシや車体に許可番号が書かれていても、それが産業廃棄物処理業や古物商の許可であれば、家庭のごみは回収できません。どの許可なのか、どの市区町村の許可なのかを聞いてください。

一方で、小型家電リサイクル法にもとづく国の認定を受けた認定事業者は、適法な回収経路です。無許可の回収業者とは別物なので、混同しないでください。

許可の見分け方そのものは不用品回収の「無料」はなぜ無料?で詳しく扱っています。パソコンについては、メーカーと市区町村という確かな窓口があるぶん、迷う場面が少なくて済みます。

パソコンはデータごと渡すことになる

家具や家電と違い、パソコンは個人情報ごと相手に渡すことになります。回収されたあとに転売されたり、分解されたりする経路が見えない相手では、データの行方も分かりません。

だからこそ、消してから出す順番が効いてきます。消せない状態のまま渡すなら、渡す先はいっそう限られます。

片付けごと業者に頼む場合の選び方は実家の片付け業者の選び方で扱っています。パソコンだけを渡すのか、片付けごと任せるのかで、確認する許可も変わります。

(出典)環境省:小型家電リサイクル法が始まりました!/廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!

パソコンの処分でよくある質問

費用も手順も、分かれ目は3つです。家庭で使っていたものか、2003年10月以降に販売されたものか、データを自分で消せるか。

この3つで進む道はほぼ決まります。

金額は窓口ごとに違うので、この記事では相場を示していません。特定の販売店や回収サービスの評価もしていないので、条件はそれぞれの窓口で確かめてください。

以下、実家の片付けで実際に出てくる場面に合わせて、検索でよく調べられている質問に、公的資料の範囲で答えます。

20年前・30年前のパソコンでも引き取ってもらえますか

古さそのものが対象から外れる理由にはなりません。家庭で使っていたもので2003年10月以降に販売された製品なら無料、それより前なら有料になることがある、という分かれ方です。

20年前のものはおおむね無料の側、30年前のものはその前に当たる側です。

パソコンを初期化せずに処分するとどうなりますか

削除したはずのファイルが復元される可能性が残ります。初期化やフォーマットをしただけの場合も同じで、消し方は本文で挙げた4つ(消去ソフト・専門業者・物理的な破壊・暗号鍵の廃棄)です。

ディスプレイだけ、キーボードだけでも出せますか

パソコン用ディスプレイ(ブラウン管式・液晶式)は単体でメーカー回収の対象です。キーボードやマウス、電源コードは経済産業省が示す対象に入っていないので、扱いは窓口で確認してください。

家電量販店でも処分できますか

回収を受け付けている店もありますが、条件も費用も店によって違います。当サイトでは特定の店を評価していないので、持ち込む前にその店の窓口で条件を確かめてください。

ハードディスクだけを処分したいときはどうすればいいですか

本体から抜いた装置だけが残った場合も、行き先を決めておいてください。物理的に壊してから小型家電として出せるかは市区町村の案内によります。

遺品として出てきたパソコンはどうすればいいですか

先に家族で扱いを決めてから進めてください。中身の調べ方はデジタル遺品の整理はどうする?、機械の出し方はこの記事の前半のとおりです。

まとめ|出し先は2つ、データは先に消す

パソコンは多くの市区町村で粗大ごみに出せません。出し先はメーカー回収と小型家電リサイクルの2つです。

このうちメーカー回収は、家庭で使っていたもので2003年10月以降に販売された製品なら無料で回収されます。

メーカーがなくなっていても、パソコン3R推進協会が有料で回収します。初期化しただけではデータが残ることがあるので、消去ソフトを使うか、装置を取り出して壊すか、消去まで行う回収先を選ぶかを決めてから手放してください。

次にすることは決まっています。本体の底面や背面でメーカー名・型番・PCリサイクルマークを確かめ、メーカーの窓口に申し込むところからです。

※掲載内容は公的機関が公開している資料にもとづく一般的な整理です。回収の可否・費用・受付方法は、メーカー、市区町村、事業者によって異なります。最終的な条件は各窓口にご確認ください。当サイトは回収・買取・片付けを行っていません。

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