相続登記は、司法書士に頼まなくても自分で申請できます。実際、法務局の窓口では手続きの案内も受けられます。かかるのは登録免許税と書類の実費だけで、司法書士報酬のぶんは節約できます。
ただし、向き不向きがあります。相続人が少なく、遺産分割の話がまとまっていて、平日に動けるなら自分で進めやすい。逆に相続人が多い、前の代の名義が残っている、遠方の法務局に何度も行けない、という場合は依頼したほうが早く終わります。
この記事では、自分でやる場合の必要書類、費用、手順、つまずきやすい点までを整理します。当サイトは司法書士事務所ではなく、公的資料を確認して実務をまとめているガイドです。実家じまい全体の進め方は実家じまいとは?進め方の全手順と費用相場にまとめました。
自分でできるケース・難しいケース

判断の目安は3つです。相続人の人数、遺産分割がまとまっているか、平日に動ける時間があるか。相続人が配偶者と子だけで、誰が相続するかが決まっていて、法務局に何度か行けるなら、自分で申請できる可能性は高くなります。逆に、代が飛んでいる、相続人と連絡が取れない、といった事情があると難易度が跳ね上がります。まずは自分がどちらに近いかを見極めてください。

自分でやりやすいケース
次の条件に当てはまるなら、自分で進めやすい部類です。
- 相続人が配偶者と子など、少人数で全員と連絡が取れる
- 誰がその不動産を相続するかが決まっている
- 対象の不動産が1つか2つで、同じ市区町村にある
- 平日の日中に法務局へ行ける、または郵送で進める時間がある
書類集めさえ乗り越えれば、申請書自体は難しくありません。法務局のサイトに記載例があり、窓口でも書き方を教えてもらえます。
依頼したほうがよいケース
次のような事情があると、自分でやるのは負担が大きくなります。
- 祖父母の代の名義がそのまま残っている(数次相続)
- 相続人が多く、連絡が取れない人がいる
- 遺産分割の話がまとまっていない
- 不動産が複数の市区町村にまたがっている
- 期限が迫っていて、やり直す余裕がない
代が飛んでいる場合、戸籍が何十通に及ぶこともあります。時間と手間を考えると、司法書士に依頼するほうが結果的に安く済むこともあります。
なお、相続人どうしで意見が対立している場合は、依頼先が変わります。司法書士ができるのは登記と書類の作成で、一方の代理人として遺産分割の交渉を行うことはできません。話し合いがこじれているなら、弁護士に相談してください。
途中で切り替えてもいい
自分で始めて、途中で「これは無理だ」と分かったら、その時点で司法書士に引き継いでもらえます。集めた戸籍は無駄になりません。
まず戸籍を集めてみて、量を見てから決めるという進め方でも構いません。相続人の範囲が確定した時点で、難易度はかなり見えてきます。
まず遺言書の有無を確認する

書類集めを始める前に、確認することがあります。遺言書があるかどうかです。遺言書があるかないかで、必要な書類も手続きの流れも変わります。ここを飛ばして戸籍を集め始めると、後から集め直しになることがあります。
3つのルートがある
相続登記の進め方は、大きく3つに分かれます。
- 遺言書がある場合:遺言の内容に沿って登記します。被相続人の出生から死亡までの全戸籍が不要なこともあります
- 遺産分割協議をする場合:相続人全員で話し合って決め、協議書を作ります
- 法定相続分どおりに分ける場合:協議書は不要ですが、共有名義になります
この記事の手順は、主に遺産分割協議をする場合を前提にしています。もっとも多い形だからです。
遺言書の種類で扱いが変わる
自宅などで保管されていた自筆証書遺言は、開封する前に家庭裁判所の検認という手続きが必要です。勝手に開けないでください。
一方、公正証書遺言と、法務局の保管制度を使った自筆証書遺言は検認が不要です。実家の書類を探すときは、公証役場や法務局に保管されていないかも確認しておいてください。
必要な書類

集める書類は、亡くなった人に関するもの、相続人に関するもの、不動産に関するものに分かれます。このうち手間がかかるのが1つ目で、遺産分割協議をする場合は出生から死亡までの連続した戸籍が必要になります。本籍を何度も移していると、その分だけ取り寄せる先が増えます。ここが自分でやる場合にいちばん時間を要するところです。
亡くなった人に関する書類
- 出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍
- 住民票の除票(または戸籍の附票)
戸籍は、死亡時の本籍地から順にさかのぼって取り寄せます。前の本籍地が書かれているので、それを頼りに次の役所へ請求していく形です。郵送で請求でき、定額小為替で手数料を払います。
住民票の除票や戸籍の附票は、登記されている住所と死亡時の住所をつなぐために使います。引っ越しを何度もしていると1通ではつながらず、複数の書類が必要になることがあります。古い記録が残っていない場合は、権利証などで代えられるかを法務局に相談してください。
戸籍の手数料は政令で標準額が決まっていて、戸籍の謄本が1通450円、除かれた戸籍の謄本が1通750円です。
(出典)e-Gov法令検索:地方公共団体の手数料の標準に関する政令
相続人に関する書類
- 相続人全員の戸籍謄本(被相続人の死亡後に発行されたもの)
- 不動産を相続する人の住民票
- 遺産分割協議書(法定相続分どおりに分けない場合)
- 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書を使う場合)
戸籍は、被相続人が亡くなった時点で相続人が生きていたことを示すために使うので、死亡後に発行されたものが必要です。遺言によって登記する場合は、相続人全員分は不要になることがあります。
印鑑証明書は、遺産分割協議書に押した実印のものが必要です。相続人が遠方にいる場合、書類を回して署名押印をもらう時間も見込んでおいてください。
不動産に関する書類
- 固定資産課税明細書または固定資産評価証明書(登録免許税の計算に使います)
- 登記事項証明書(申請書を作るための確認資料)
登録免許税を計算するには評価額が必要です。納税通知書に同封されている当該年度の課税明細書で足りることもありますし、市区町村で評価証明書を取ることもできます。私道など固定資産課税台帳に価格が載っていない土地は、法務局が認定する価額を使うことになるので、その場合は管轄の法務局に確認してください。
登記事項証明書は、申請書に書く不動産の表示を確認するために使います。提出が必須の添付書類ではありません。法務局で取得でき、オンラインでも請求できます。
法定相続情報一覧図を作ると楽になる
集めた戸籍をもとに、相続関係を1枚の図にまとめたものを法務局で認証してもらえる制度があります。これが法定相続情報一覧図です。
一度作れば、その写しを銀行や税務署などの手続きでも使えることが多くあります。戸籍の束を何度も持ち回る必要がなくなるので、預貯金の手続きも並行して進めるなら作っておく価値があります。使えるかどうかは提出先によって違うので、事前に確認してください。申請そのものは無料です。
費用はいくらかかるか

自分でやる場合にかかるのは、登録免許税と書類の実費だけです。登録免許税は不動産の価額の1,000分の4(0.4%)。固定資産評価額が500万円なら2万円です。書類代は、戸籍が1通450円、除籍と改製原戸籍が1通750円で、必要な通数はその家の事情によります。ここに司法書士報酬が加わらないぶんが、自分でやる場合の節約分です。
登録免許税の計算
課税価格(固定資産評価額の1,000円未満を切り捨てた額)×0.4%で計算し、100円未満を切り捨てます。土地と建物の両方があれば、それぞれの評価額を合計してから計算します。
注意したいのが最低額です。計算した税額が1,000円未満になる場合は、1,000円になります。評価額の低い建物だけを登記するときなどに関係してきます。
また、価額100万円以下の土地については、令和9年3月31日までに相続による所有権移転登記を受ける場合、登録免許税が課されない免税措置があります。建物は対象外なので、土地と建物をまとめて計算する前に、免税の対象になる土地がないかを確認してください。
(出典)国税庁:No.7191 登録免許税の税額表
書類の実費
| 書類 | 手数料の目安 |
|---|---|
| 戸籍謄本 | 1通450円 |
| 除籍謄本・改製原戸籍 | 1通750円 |
| 住民票・住民票の除票 | 数百円(市区町村による) |
| 印鑑証明書 | 数百円(市区町村による) |
| 固定資産評価証明書 | 数百円(市区町村による) |
| 登記事項証明書 | 数百円 |
郵送で請求する場合は、これに定額小為替の発行手数料と切手代が加わります。相続人が多いほど、戸籍と印鑑証明書の通数は増えます。
司法書士に頼んだ場合との差
司法書士報酬は自由化されているため、事務所ごとに異なります。不動産の数、相続人の人数、戸籍の収集まで任せるかどうかによっても変わります。日本司法書士会連合会が報酬アンケートの結果を公表しているので、目安として見ることができます。
自分でやれば、この報酬のぶんが浮きます。ただし、書類集めに何日もかかり、平日に役所や法務局へ行く必要があることを考えると、時間をお金で買うという判断も十分に合理的です。
(出典)日本司法書士会連合会:報酬アンケート結果
申請までの手順

流れは5段階です。①戸籍を集めて相続人を確定する → ②遺産分割の内容を決めて協議書を作る → ③評価額の分かる書類を用意して登録免許税を計算する → ④申請書を作る → ⑤法務局に提出する。このうち①がいちばん時間がかかり、数週間から数か月かかることもあります。④と⑤の作業自体は、書類がそろっていれば1日でできることもありますが、登記が完了するまでには別に時間がかかります。

| 段階 | やること | かかる時間の見当 |
|---|---|---|
| ① 戸籍を集める | 出生から死亡まで連続した戸籍をさかのぼって請求 | 数週間〜2か月 |
| ② 遺産分割を決める | 協議書を作り、全員が署名・実印を押す | 話がまとまっていれば数日 |
| ③ 評価証明書を取る | 市区町村で取得し、登録免許税を計算 | 半日 |
| ④ 申請書を作る | 法務局の記載例を見ながら作成、収入印紙を用意 | 半日〜1日 |
| ⑤ 法務局に提出 | 窓口・郵送・オンラインのいずれか | 提出後、登記完了まで数日〜数週間 |
時間がかかりやすいのは①です。ここを早く始めるかどうかで、全体にかかる期間が大きく変わります。登記が完了するまでの期間は管轄や時期によって違うので、提出時に完了予定日を確認してください。
戸籍を集める
死亡時の本籍地の市区町村から、順にさかのぼって請求します。窓口で「相続手続きに使うので、出生から死亡まで連続したものをください」と伝えると、その役所にあるぶんをまとめて出してもらえます。
前の本籍地が別の市区町村なら、そこへ郵送で請求します。返信用封筒と定額小為替を同封する形です。1往復に1週間から2週間かかるので、余裕を持って始めてください。
遺産分割協議書を作る
法定相続分どおりに分けるなら不要ですが、実家を特定の相続人が相続するなら作成します。決まった様式はなく、誰がどの不動産を相続するかが特定できていればよいとされています。
不動産の表示は、登記事項証明書のとおりに書き写します。地目が「田」「畑」の土地が混じっているときは、登記のほかに農業委員会への届出も要ります。届出の出し方は農地を相続したときの手続き|届出の出し方と手放す選択肢にまとめました。地番や家屋番号を住所と取り違えると、登記できないか補正を求められることになるので、ここは慎重に。相続人全員が署名し、実印を押します。
申請書を作って提出する
法務局のサイトに、相続登記の申請書の様式と記載例があります。登記の目的、原因、相続人、添付書類、課税価格、登録免許税を記入する形です。
登録免許税は、収入印紙を貼る方法のほか、現金納付やオンライン申請での電子納付もあります。提出は、不動産の所在地を管轄する法務局です。窓口のほか、郵送やオンラインでも申請できます。
軽微な不備なら連絡が来て、補正して進められます。ただし、不備の内容によっては取下げや再申請が必要になることもあります。期限が迫っているときほど、事前に相談してから出すほうが安全です。
(出典)法務省:相続登記の申請義務化について
つまずきやすい点

自分で進めるときに止まりやすいのは3つです。戸籍が途中で途切れる、不動産を1つ見落とす、期限に間に合わない。どれも事前に知っておけば避けられます。とくに見落としが多いのが、私道や集会所の持分といった、登記簿上は別に存在する不動産です。順番に見ていきます。
戸籍が途切れる
戦災や災害で戸籍が焼失している場合、その旨の証明書で代えられることがあります。「これ以上さかのぼれない」と分かったら、法務局に相談してください。
また、旧字体や異体字で読み取れないこともあります。役所の窓口で聞けば教えてもらえるので、自己判断で書き写さないほうが安全です。
不動産を見落とす
実家の土地と建物だけだと思っていたら、前面の私道に持分があった、集会所の共有持分があったというのはよくある話です。
見落としを防ぐには、市区町村で名寄帳(固定資産課税台帳の写し)を取得します。その市区町村内で亡くなった人が所有していた不動産が一覧になるので、漏れを確認できます。課税されていない私道は納税通知書に載らないことがあるので、名寄帳で確認しておいてください。
ただし、名寄帳はその市区町村の範囲に限られます。複数の市区町村に不動産がある場合は、それぞれで取る必要があります。全国の不動産を一覧で確認したい場合は、法務局で所有不動産記録証明書を請求するという方法もあります。令和8年2月から始まった制度で、登記名義人が所有している不動産を一覧にしたものを取得できます。
期限に間に合わない
相続登記は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつその不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請する義務があります。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。
令和6年4月1日より前に発生していた相続も対象です。この場合、令和6年4月1日の時点ですでに取得を知っていたなら令和9年3月31日まで。その後に取得を知ったのであれば、知った日から3年以内になります。一律に令和9年3月31日までというわけではありません。
遺産分割がまとまらない場合は、相続人申告登記という簡易な方法で義務を果たせます。ただしこれは名義を確定させる登記ではないため、この状態では売買の決済・引渡しは完了できません。遺産分割が成立したら、その日から3年以内に改めて相続登記が必要です。
なお、名義が親のままでも、固定資産税は毎年課税され続けます。市区町村は相続人の代表者を指定して納税通知書を送るため、登記を先延ばしにしても税の負担は止まりません。その仕組みは空き家の固定資産税は6倍になる?条件と正しい計算にまとめました。
遺産分割がまとまらないときの選択肢

相続登記には3年の期限がありますが、遺産分割の話し合いは、その期限に合わせて必ずまとまるとは限りません。誰が実家を継ぐかで意見が割れる、連絡の取れない相続人がいる、といった事情はよくあります。この場合に使えるのが相続人申告登記です。義務は果たせますが、名義を確定させる登記ではないので、その先の手続きには限界があります。仕組みを正しく理解しておいてください。
相続人申告登記でできること
登記名義人について相続が開始したこと、自分がその相続人であることを法務局に申し出る手続きです。被相続人の出生から死亡までの全戸籍は原則として不要で、自分が相続人だと分かる戸籍と、住所を証明する書類があれば申し出られます。
これによって、申し出をした人については相続登記の申請義務を果たしたことになります。期限が迫っていて話し合いが終わらないときに使える手続きです。
相続人申告登記でできないこと
一方で、これは所有権の移転を登記するものではありません。この状態では、買主への所有権移転登記ができません。売買契約そのものができなくなるわけではありませんが、名義を移せない以上、決済や引渡しまで進めるのは現実的ではありません。抵当権を設定して融資を受けることもできません。
また、遺産分割が成立したら、その日から3年以内に登記を申請する義務が別に生じます。申告によって果たせるのは、最初の申請義務までだと理解してください。売却を予定しているなら、結局は所有権移転の登記が必要になります。
話し合いがどうしても進まないとき
長期間まとまらない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停という手続きがあります。第三者が入ることで、話が動くことがあります。
費用も時間もかかるので最後の手段ですが、放置して期限を過ぎるよりは前に進みます。相続人の一人と連絡が取れない、行方が分からないといった場合も、家庭裁判所の手続きで対応できることがあります。この段階では弁護士に相談してください。
よくある質問

実際によく聞かれる疑問をまとめました。法令上の要件はどこでも同じですが、相談の予約方法や窓口の運用、登記完了までの日数は法務局によって違います。最終的には管轄の法務局に確認してください。相続登記の相談は法務局でも受け付けています。予約制のところが多いので、行く前に電話するのが確実です。
平日に行けないのですが
郵送とオンラインで申請できます。郵送なら、書類一式を追跡できる方法で送るのが安心です。原本を返してもらいたい書類がある場合は、返却の手続きもあわせて確認してください。
オンライン申請でも、戸籍や遺産分割協議書などは原本を郵送または持参することになります。自宅だけで完結するとは限らない、と考えておいてください。
法務局の窓口相談は平日のみですが、書類の書き方はサイトの記載例で確認できます。相談の当日に書類がそろっていないと申請まで進めないので、相談と申請を同じ日に済ませられるとは限りません。
手続きにどれくらいかかりますか
いちばん時間がかかるのは戸籍集めで、郵送でのやり取りが続くと1〜2か月かかることもあります。相続人が多いほど長くなります。
申請してから登記が完了するまでの期間は、管轄の法務局や時期によって変わります。提出時に完了予定日を確認してください。全体では、早ければ1〜2か月、事情があれば数か月という見当になります。
名義を誰にすればいいですか
売却を予定しているなら、売る人の単独名義にしておくほうが売却の手続きは簡素になりやすいです。共有名義にすると、売却時に全員の署名押印が必要になります。
ただし、名義の決め方は代償金や譲渡所得、税の特例、他の遺産とのバランスにも関わります。売りやすさだけで決めず、相続税の申告が必要な規模なら税理士にも確認してください。
前の代の名義のままです
祖父母の名義が残っている場合、その代の相続から順に処理する必要があります。相続人の数が一気に増えるため、戸籍の量も同意を得る相手も膨れ上がります。
このケースは、自分でやるのはかなり大変です。まず戸籍を集めて相続人の範囲を確認し、その人数を見てから司法書士に相談するかを決めてください。
登記をしないまま放置するとどうなりますか
正当な理由なく期限を過ぎると、10万円以下の過料の対象になります。それだけでなく、買主に所有権を移す登記も、抵当権を設定する登記もできません。名義人が亡くなったままでは、その先の登記が進まないためです。
さらに時間が経つと、相続人が亡くなって次の世代に相続が発生し、話をまとめる相手が増えていきます。放置がもたらす影響は空き家を放置するとどうなる?税金・罰則・近隣トラブルにまとめました。
戸籍は全国どこでも取れますか
本籍地以外の市区町村の窓口でも、まとめて請求できる仕組みが始まっています。本籍地が各地に散らばっている場合はとくに便利です。
ただし、請求できるのは自分と配偶者、父母や祖父母、子や孫といった直系の親族の戸籍に限られ、きょうだいの戸籍は対象外です。コンピュータ化されていない古い戸籍も対象になりません。窓口へ本人が出向く必要があり、郵送では利用できません。行く前に電話で「相続手続きに使う戸籍を、ここでまとめて請求できますか」と確認してください。
まとめ:まず戸籍を集めてみる
相続登記を自分でやるかどうかは、戸籍を集めてみてから決めても遅くありません。相続人が確定した時点で、難易度はかなり見えてきます。少人数で話がまとまっているなら、申請書の作成自体はそれほど難しくありません。
かかるのは登録免許税(不動産の価額の0.4%)と書類の実費だけ。評価額500万円なら2万円と、戸籍代が数千円という水準です。司法書士に頼めばこれに報酬が加わりますが、時間を買えると考えれば妥当な選択でもあります。
まずは実家の納税通知書を探し、市区町村で名寄帳を取り、亡くなった人の本籍地を確認するところから始めてみてください。売却まで進めるなら、相続登記は避けて通れない手続きです。費用の全体像は実家じまいの費用はいくら?内訳と総額の目安、抑える方法にまとめました。
進め方で迷ったときはお問い合わせからご相談ください。個別の登記や相続の判断はお答えできませんが、順番の整理はお手伝いできます。
※窓口の運用や登記完了までの日数は法務局によって異なります。個別の判断は法務局または司法書士にご相談ください。

